あのコ、きらい。Ⅳ (ページ21)

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「桃井はきっと、4人が"もう一度CRASHやろう"って言ってくれるのを待ってるんですよ。

今も、たった1人で。

お願いします、4人で桃井を迎えにいたってください。」

頭を下げた俺がつけたイヤホンが、

なにやらがさごそと騒がしくて画面を見るため顔を上げた。

『言いたい放題言ってくれるじゃないのよー！』

思わずイヤホンを取るほどの大絶叫に、自室の椅子から転げ落ちた。

なんなん！？

もう一度画面に目を向けると、宮入の横からツインテールが覗く。

…え、なんで？

『美海うるさい、ここ病院だから』

『いやでも私も言われっぱなしは腹立つ！おいこら！聞いてんのかチビ！』

真野と、本城まで顔を出して

ベッドの上の宮入も笑ってる。

チビ！の一言にすら突っ込めないほど、びっくりしている。

だってそこに…桃井以外のCRASHが、揃ってるんだから。

『ごめんね？

今日電話するって伝えたら、みんな来ちゃった…』

「いや…え？それは、ええんですけど…え？」

『全然関係ない後輩にそこまで言われて、黙ってる私らやないんですー！』

べーっとカメラに向かって舌を出す本城と、こらやめなさい！と怒る真野の横で同じように舌を出す秋野。

…こんな騒がしいんか、CRASH

『…けどまぁ、あんたがあそこまで言ってくれなかったら

全員誰かが言い出すの待ってるだけだった気もするから、

ありがとね』

秋野が、むっとしながらも口にした感謝。

真野が画面に向き直る。

『Aちゃんを…迎えに、いこうとおもいます。

みんなで。』