＃１４ ページ14
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末澤突然のご連絡申し訳ございません________
4人へ連絡を送り
まず、一番最初に連絡が返ってきたのは
「ごめーん、待った？」
「い、いや…」
「初めましてだよねぇ？秋野美海です！」
いきなりドアから顔を覗かせたツインテールは、
まるで以前からの知り合いかのように声をかけてきたから、
一瞬面識あったっけ？とビビったけど、なかったらしい。
日本へ既に帰国していた秋野美海は、
仕事をする為に大阪を訪れる予定があるからそのときで良ければと、予定を開けてくれた。
「末澤誠也っていいます。
すいません、突然連絡して。
時間作ってくださって、ありがとうございます」
「あはは、固い固いーやめてよー」
椅子から立ち上がって挨拶すると隣に来た秋野に、思いっきり背中をバシバシ叩かれた。
…力強いな。
「それでー？私に用ってなあに？」
「…CRASHに、戻らないんですか？」
目の前に座り直してニコニコしていた秋野の動きが、ピタッと止まった。
「…どーして？それ、君に関係ある？」
「桃井が、」
「Aちゃん？」
首を傾げてキョトンとした彼女は、Aちゃんがどうしたの？と訪ねる。
「桃井が、関西から東京に戻らない理由は知ってますか？」
「え？知らないけど…
でも、こっちで楽しくやってるって聞いてるよ？」
「…楽しいって、」
そりゃ、今はそうかもしれないけど。
最初は確実に、あいつにとってここは安らげるような場所じゃなくて、
心を許した今だってきっと、心のどこかに"もうひとつの帰りたい場所"のことを想ってる。
俺は覚悟を決めて、洗いざらい話をした。
あいつにとっての嫌なことも、いい事も全部。
「…Aちゃん、何も言わないんだ」
いやがらせされてたなんて、初めて聞いたよと秋野は呆然としていた。
彼女は話を聞いてる途中、怒ったり嬉しそうに笑ったり
あの時の桃井を今目の前で見てるみたいに。
いいことも悪いことも、今思えば関西Jrの誰それが何したとかは聞いていたけど、桃井自身のことは何も教えてくれなかったと秋野は呟いた。
「あいつ、意外と大事なとこ弱いっていうか。
相手が大事な人になればなるほど、言えなくなるんですよ。
自分の本音とか、そういうの。」
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作者名：x | 作成日時：2023年9月29日 8時
