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第十四話(4) ページ26
懐から取り出せば小さな包み。
半助に渡そうと思っていた胃薬だ。
「土井先生に、これ」
胃薬だと伝えて渡せば、半助は不思議な顔をする。
「え?どうして私が神経性胃炎って知ってるんです?」
しまった、と思った。
単純に半助に会ったら渡そうとだけ考えていたのだが、よくよく考えれば、半助が神経性胃炎と知っているのは龍だ。
自分としたことが、何をやっているんだ…
しかし、反省するのは後だ。
「……………新野先生から伺いました」
何とか捻り出した嘘。
不自然すぎる程の間が空いてしまったが、半助は気にする風でもなく、鈴は安堵の息を吐いたのだった。
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作者名:ししゃもん | 作成日時:2018年10月30日 10時