奇襲 ページ14
カルデアの庭園にてマシュと一緒に寛いでいたらしいオベロンを見つけ、彼に頼まれていた紙袋を手渡す。
するとその直後、紙袋から無数のイバラのツタのようなものが飛び出してきた。
立香「うわっ!?何だこれ!?」
マシュ「先輩!?」
オベロン「……!」
伸びてきたツタから、綺麗な花が咲き乱れる。
やがてその花達は一瞬にして散ると、落ちた花弁が鋭利な刃物と化して辺りをぐるぐると勢いよく舞い始めた。
マシュ「この花弁、一枚一枚が鋭い刃のようです…っ!」
立香「と、とにかく何とかしないと…!」
マシュはすぐに戦闘状態に切り替わり、俺とオベロンを守るように立つ。
そして、迫り来る花弁をその盾で次々に防いでいった。
けれど、俺達の回りを囲うように舞っている無数にある花弁は、マシュ一人では防ぎきれない。
マシュ「くっ……」
立香「マシュ!」
マシュ「私は大丈夫です!」
その時、後ろから別の花弁の塊が襲いかかってくるのが見えた俺は、咄嗟に側にいたオベロンを庇うように抱き締めた。
立香「オベロン!!!」
オベロン「え、」
自分に襲い掛かるであろう痛みに耐えるために目を強く瞑って体を固くする。
………………。
……………………………。
立香「………?」
どれだけ待っても痛みは来なくて、恐る恐る目を開けて状況を確認する。
マシュが守ってくれたのか?
そう思ったけど、マシュは驚いたように目を見開いて固まっていた。
オベロン「___危なかったね。」
代わりに聞こえてきたのは、穏やかな声。
慌てて顔を上げると、にこやかに微笑んでいたオベロンの瞳が俺を捉えた。
オベロン「大丈夫かい?マスター。」
立香「え、あ……うん。
大丈夫、だけど。」
オベロン「そっか。良かった。」
そう言ってゆっくりと離れたオベロンの手には、見覚えのない少し大きな本が握られていた。
開かれている本から、魔法陣のようなものが淡い光を放ちながら浮かび上がっている。
辺りを見回せば、大きなドーム型のバリアのようなものが張ってあった。
立香「これ、オベロンがやったの?」
オベロン「うん、そうだよ。」
マシュ「先輩、無事ですか!?」
心配をしてくれたマシュが駆け寄ってきて傷が無いか確認してくる。
俺は大丈夫だよ、と伝えると、マシュはほっとしたような表情を浮かべた。
マシュ「オベロンさん、先輩を守ってくれてありがとうございます。」
オベロン「うん。どういたしまして。
………さて。取り敢えずこの花弁をどうにかしようか。」
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こし餡の信者 - めろん(。・ω・。)ぱんさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!!そのコメントだけでご飯三杯いけます← 近々続編も出しますので、宜しければそちらも宜しくお願い致します! (2019年6月24日 6時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(。・ω・。)ぱん(プロフ) - とっても面白かったです!更新待ってます! (2019年6月22日 12時) (レス) id: 5a20f4b02f (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - かなとさん» あああああああすみません!!外すの忘れてました…!教えてくださりありがとうございます!本当にすみません! (2019年5月20日 9時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 作品を作る前にまずルールをご理解下さい (2019年5月20日 5時) (レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年5月20日 5時) (レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
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