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1.恋心 ページ1
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あの頃の俺の想いは、驚く程に澄んでいて。
「とも、とも！」
目を瞑りたくなるほどの陽射しの中、よく通る声が俺を呼ぶ。
「とも、ちゃんと見てた!?」
「わかった！わかったから！見てたから！」
この暑い中俺の長袖の学ランを着た幼馴染、Aが半袖半パン汗まみれの俺の背中をバンバンと叩く。
「どうやった？かっこよかったやろ？」
「まあちっちゃくてよー見えへんかったかな」
腕を組んで冗談めかして言ったつもりが、間に受けてしまったらしい。まあまあ凹んでしまったらしく、すぐに嘘やわちゃんとできてたでとフォローしておく。
ほんまに？とAが顔を上げたと同時に、リレーの開始の合図が高らかに鳴らされる。
そう、今日は俺たちの学校の体育祭だ。
_____そして。
「ともが学ラン貸してくれたおかげやわあ」
俺は、Aが好きだ。
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作者名：DRaG , | 作成日時：2017年10月25日 17時
