青空～あの日あいつに出会った～ (ページ9)

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ドキドキの反対。ページ9

「奈都も打ち上げ来なよ」

その言葉で私は何故か打ち上げに参加することに。
この打ち上げは野球部だけで行うものじゃないのか？
と思いつつジュースを受け取る。炭酸だ。
パン！クラッカーがなっている。
思わずキョロキョロしてしまう。
ここは騒がしすぎる！
「奈都ビビってやんの」
「あ、当たり前です。ていうかクラッカーを耳元に近づけないでください」
クラッカーを耳元に近づける彼。
今にもならしそうで怖い。
「こら。いじらない」
クラッカーを取り上げるみなみ先輩。
そしてあたしから先輩を遠ざけた。
「奈都が困っているでしょうよ」
「うっせ。奈都をいじるのが俺の役目なの」
「どんなう役目ですか…」
呆れてしまう。
この男が行っていることはめちゃくちゃだ。
みなみ先輩だって引いている。
私だって引き気味だ。
「～～逃げよ、奈都」
「え。先輩、この狭い中をですか？」
「違うって、外に。ほら！」
彼に手を引かれる。
どこにいくのやら…。

外は暗く、真っ暗だった。
コオロギの鳴き声が鳴り響く。
「なんか…ごめん、いろいろ巻き込んで」
「巻き込んでなんか。みなみ先輩もかまってくれて楽しかったですよ」
「そう言われるとねー…」
ポリポリ頬を掻く彼。
―――その瞬間、
「え！？」

ぐるり、世界が反転した。

みなみ先輩が私を抱きしめてきた。
何故か顔が赤い。
「奈都！あたしんとこ来なさい～」
「み、みなみ先輩！？」
「おい！みなみ！！」

“おい、みなみ！！”
そう言った先輩はみなみ先輩をお姫様抱っこして、
中に運び込もうとする。
「奈都？」
「……あ、はい」
「どうした？」
私も、どうしたかわからない。
けど、

何故か胸の奥が締め付けられた。