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「生徒会長の特等席って知ったら座りづらいでしょ。あとまた鉢合わせたらお互い困るし」
「そっから恋愛が始まるんじゃん！」
朋ちゃんまたキラキラしだしてるし、何がなんでも生徒会長と恋愛させたいのね。
「なんにも始まらなくていいの！恋愛よりも自分の希望に満ちた人生を始めたいよ……」
「はいはい。で、好きなことは見つかったの？」
う、そんなストレートに聞かれると困る。
結局図書室にいたのは20分くらいで、絵本読んだだけだし…。
「ん〜、今は特に。でも本読むのは好きかなって。」
「そっか。たしかにA、中学生のときからよく放課後に図書室いたよね。」
そうだったかも。
中学生のときは本の中の主人公に憧れてたっけ。
高校生になった今でもたまに行くけど中学生の頃よりは数が少なくなっていた。
小説を読んでいるときは
私には無い生き生きとした主人公とそんな主人公が好きな仲間とのストーリーがどんどん進むのが楽しかったなぁ。
「本だと自分じゃない誰かの人生が覗けるから。現実逃避みたいなもんだったのかな」
逃避するほど辛い現実でもなかったけど、自分の人生に満足もしてなくてただ毎日がつまらないと感じてた気がする。
「A…そんな切なそうな顔しないでよ〜！私がいるじゃん」
抱きついてきた朋ちゃんを受け止めて、私には最高な友達がいたってことを実感した。
「朋ちゃん〜〜！あ、勘違いしないでね？辛いとかそういうことじゃなくてなんか毎日退屈だったな…と思ってさ」
「私はダンスに熱中してるけど趣味とか、それこそ恋愛とか何か熱中するものがないとつまんないかもね…」
私よりも考え込んだ顔した彼女は本当に友達思いだ。
「まぁ気長に考えてみるよ。今日も図書室行ってくるね！」
「そっか。なんか見つかるといいね。あ、生徒会長様によろしく」
だから、なんでそっちに持ってくのよ…。
続く (更新停止中)
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作者名：もも | 作成日時：2020年5月14日 10時
