20-8 : あと一歩 ページ6
兄さんside
…なんてめんどいことをしてくれてんねや我が総統は！！いや、ええねんけど。たしかに、Aの記憶戻らんくて詰みそう…って落ち込んでたからええねんけど。
でも、全く思い出せてない訳でもなかったからな？
あと少しやねん、あと少し…お前らから遠ざけておいたら思い出せるから…。きっと大丈夫やから
「なんで…よりによってひとらんなんや…」
＿＿前日深夜
『兄さん…！』
『ぐえっ！？』
それは、宿で寝ている時のこと。突然Aが寝ている俺の布団にダイブ、腹に重みのある衝撃を受けて思わず目を白黒させてしまった
腹筋、鍛えなおさなあかんなぁ…なんて、一人で物思いにふけるとAのか細い声が聞こえる
『兄さん…！誰か…誰か死んじゃう…！夢…みた…誰かが！！』
『落ち着け、今明かりつけたるから…！』
明かりを灯しAの顔を確認する、それは、子供らしさが成りを潜め、記憶を失う前のAに近い表情だった。
『兄さん！私…誰かに、庇われて…！あれは誰？私に似ている黒い髪に黒い瞳の女の人はだれ？助けてくれた金髪の男の子もわかんない！全然わからない！夢なの！？夢にしては…何か…思い出せない…っあ…ぁぁあ…！』
『ほら、ええ子やから…大丈夫やから…』
慰めかたなんかわからんくて、震えるAの背中を擦る、すがるように俺の服を握りしめるAは、苦しそうに嗚咽を漏らしてはその肩を震わせた
『わからないの…！あの女の人と金髪の男の子だけじゃない…！茶髪でフード被った人も…私を庇った…！爆発音聞こえて…！まちが燃えてた…！私の…よくしってる街…が…！』
推測の域はでない、けれど前半はAの幼少期の記憶。後半は、まだここに来たばかりの時の記憶のはずや、ゾムから聞いた事象に似てる
思い出した様子は無い、ただトラウマが夢として潜在記憶から弾き出されて。また恐怖を植え付けようとしていた
『…大丈夫、大丈夫』
背中を擦るしか出来ない、それが夢だと言い切れたらどれだけいいのか。
紛れもない現実、もしここで否定してしまったらAの記憶は戻らないような気がした
『桜…みてから、可笑しいの…頭が痛くなったり、悲しくないのに涙でたり…黒髪の女の人、懐かしい…ここで食べるもの…誰かがよく作ってくれたものに…似てる…兄さん、私』
何か忘れてる
『…そうやね、A。落ち着いて少しずつ思い出すんや』
＿＿現刻
「手紙？」
「A、逃げるで」
「え？」
まだもう少し
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夜空音 - 狐（こん）△さん» コメントありがとうございます！青い鳥は見てはいるのですがアプリは入れてないんです…すみません(´・ω・`)これからも応援お願いします！ (2017年7月26日 0時) (
レス) id: 5aad051f04 (このIDを非表示/違反報告)
狐（こん）△(プロフ) - 夜空音さんのお話がとても好きでコメントを書いてしまいました！とっても好きです！これからも応援してます！（夜空音さんは青い鳥などやっておられますか？やっていらしたらお話したいのですが…） (2017年7月25日 22時) (レス) id: 31e766e5ec (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪さん» ヤンデレ美味しいですよね…！彼には今後も期待してて下さい！ (2017年6月12日 1時) (レス) id: 09c0159810 (このIDを非表示/違反報告)
捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪ - ヤンデレ美味しいﾑｼｬﾑｼｬ← (2017年5月28日 13時) (レス) id: 308487bf5b (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - みいろさん» ヤンデレらんらんさん好きなので書いてて楽しいです…w 夢主ちゃんには頑張ってもらわないとですね…！ありがとうございます (2017年5月5日 12時) (レス) id: 3232c3fbe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年4月21日 0時
