20-5 : 兄さんと ページ3
兄さんside
「A…」
「ん？なに？？」
「食べ過ぎちゃうか？」
「そうかなぁ…？」
両手に甘味をもって満足そうにもぐもぐ頬張るA。確かに甘いものが好きなのはしってたけど…ここまで子供っぽくなっとると…流石に見てるこちらも驚く
「これ、美味しいなぁ…！お母さんの故郷…こんなに美味しいもの沢山あったんだぁ」
ニコニコと満足そうで何よりやけど…
回りからみれば、それはもう…子供とは言えない20歳になったばかりの女性が子供のように足をパタパタさせて甘味を頬張るのだからもはや異常な光景やと言ってもええ
「A、日ノ国に来てから何か…思い出したことはあるか？」
一応、Aには旅の目的も伝えてある
お前には、仲間の記憶が抜けている
そう伝えたとき、彼女は目を丸くしたけれど、子供特有の素直さで、なら思い出す！と張り切っていた。なんだか…少し複雑な気持ちではある
「んんぅ…どうかなぁ…大先生、元気かなぁ…くらい？」
「他には？」
「しんぺい神に会いたい？」
「なんで？」
「え？…う〜ん…優しいから？」
子供特有の
好きなことしたい！遊びたい！疲れたら寝る！
まさに、それだけ。意気揚々と誘拐…？したのにまだ手がかりは見つからない。あんまり長く国外にいるのは心配やけど…戻らないものは戻らないのやからしゃーない
「覚えてない人かぁ…覚えてない…うーん…どんな人？」
「一人はお前の幼馴染や、金髪で空色の目…コネシマ。もう一人はお前とよく話してた緑色のパーカー茶髪で目を隠しとる奴、ゾム」
「…やっぱり何回聞いても…わからないかも」
「そうか…ほら、食べ終わったら薬、飲んどき」
「はぁい」
申し訳なさそうにしゅんとするAに、しんぺい神からもらった薬を飲ませる
そろそろ夜になる、宿に戻ったほうがいいだろう
「ほら、A。もういくぞ」
「うんっ！」
本物の兄弟のように手をつないで歩き出す
彼女の手は…弱々しく、ただの女の子の手だった。…逞しく、美しい…戦場の人間だったとは思えないほど…脆く儚くなっていた
やっぱり、そないなのお前やないやろ？
必ず…皆のこと思い出させる…から
「A、小指だして」
「え？うん、はい！」
「ええ子…指切りげんまん嘘ついたら…」
自分の首を切り落とす
そう、物騒な誓いを勝手に立てた
＿＿＿
？side
カタカタ…
「あ…」
カタカタカタッ…！
ふふっ…アハハ…やっと
「見つけたぁ…！」
逃がさないって言ってるの
わかってる？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜空音 - 狐（こん）△さん» コメントありがとうございます！青い鳥は見てはいるのですがアプリは入れてないんです…すみません(´・ω・`)これからも応援お願いします！ (2017年7月26日 0時) (
レス) id: 5aad051f04 (このIDを非表示/違反報告)
狐（こん）△(プロフ) - 夜空音さんのお話がとても好きでコメントを書いてしまいました！とっても好きです！これからも応援してます！（夜空音さんは青い鳥などやっておられますか？やっていらしたらお話したいのですが…） (2017年7月25日 22時) (レス) id: 31e766e5ec (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪さん» ヤンデレ美味しいですよね…！彼には今後も期待してて下さい！ (2017年6月12日 1時) (レス) id: 09c0159810 (このIDを非表示/違反報告)
捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪ - ヤンデレ美味しいﾑｼｬﾑｼｬ← (2017年5月28日 13時) (レス) id: 308487bf5b (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - みいろさん» ヤンデレらんらんさん好きなので書いてて楽しいです…w 夢主ちゃんには頑張ってもらわないとですね…！ありがとうございます (2017年5月5日 12時) (レス) id: 3232c3fbe5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜空音 | 作成日時：2017年4月21日 0時
