20-4 : 疑ってかかれ ページ2
大先生side
＿＿数日後
捕虜として捕まっていた姫様は再教育のためにヴェネッツへと送られた
姫は最後に俺にこう伝えてきた
『A様は…どこか、自分から孤独に向かう悪い癖がありますわ…それは、兄様に本当にそっくりだと思います…だからこそ、兄様。次こそ本当にA様の心を掴んでくださいまし』
…まったく、余計なお世話だ妹よ、しかも、そのあとゾムに色目つかっとったのみたからな？
…ガキが色気付きやがって…
まぁ、それに救われたから心は多少軽やかなんやけど…
カタカタカタッ…
キーボードを叩く音、コンピュータの音、青白くてどこか幻想的な室内
「…なぁ大先生、兄さんとA…帰ってくるんかな」
「大丈夫やロボロ、俺達がさがしだしたらええねん」
「…どこのセキュリティ破ってもそれらしいのはおらへんよ！！」
「こっちは小国、相手さんはほぼ大国、もっともっとやらなアカン、もっと…先の先へ…システムの奥へ…」
カタカタカタカタカタカタ
小柄な男は、ひたすらに俺を見つめている
桃色の瞳は今にも桃の花に伝う雨粒が伝って落ちそうなほど不安定に揺れている
「なぁ大先生…兄さんはな…俺を拾った…だから、俺は…兄さんに兄さんって名前をつけたんや」
「知っとるよ」
突然、男は恩人との出会いを話始めた。独り身になって、頼れる人間がおらず、どこか大人をおいてきたのか、見た目の相まって子供っぽくみえる男…この男は、現在行方不明の兄さんが拾ったのだという。そのときの兄さんに名前は無く、名前とも言わぬ総称を…紫のストールを巻き付けた彼に「名前」といっても渡したのが始まりらしい
今、それが何の関係があるのか
カタカタカタ…カタカタカタ…
無機質な音はまだまだ響く
「なぁ大先生…」
カタッ
沈黙が包み込む
「兄さんが…裏切るなんて…ない…よな？」
っ！！？
気づけば男の胸ぐらを掴んでいた、苦しい苦しいと悶え男は悲鳴をあげる
それでも俺は、離さなかった
「やめ…大先生っ！！」
「二度と、言うな。仲間が裏切るだなんて…二度と言うな…」
「でも…名前も無くして…！国中うろつくような…奴や…！疑わんほうが…おかしい！」
「兄さんは恩人ちゃうんか！」
「せやけどここは…戦場やから…戦争…する…国やから…なんでも疑わんと…イカンやろ」
ロボロの言うことは間違っていない
仲間さえも簡単に疑えないようでは背後をとられるのは目に見えてる
我々だけは…そんなことがないと信じたかった
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夜空音 - 狐（こん）△さん» コメントありがとうございます！青い鳥は見てはいるのですがアプリは入れてないんです…すみません(´・ω・`)これからも応援お願いします！ (2017年7月26日 0時) (
レス) id: 5aad051f04 (このIDを非表示/違反報告)
狐（こん）△(プロフ) - 夜空音さんのお話がとても好きでコメントを書いてしまいました！とっても好きです！これからも応援してます！（夜空音さんは青い鳥などやっておられますか？やっていらしたらお話したいのですが…） (2017年7月25日 22時) (レス) id: 31e766e5ec (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪さん» ヤンデレ美味しいですよね…！彼には今後も期待してて下さい！ (2017年6月12日 1時) (レス) id: 09c0159810 (このIDを非表示/違反報告)
捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪ - ヤンデレ美味しいﾑｼｬﾑｼｬ← (2017年5月28日 13時) (レス) id: 308487bf5b (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - みいろさん» ヤンデレらんらんさん好きなので書いてて楽しいです…w 夢主ちゃんには頑張ってもらわないとですね…！ありがとうございます (2017年5月5日 12時) (レス) id: 3232c3fbe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年4月21日 0時
