18-2 : 嫉妬の矛先 ページ37
兄さんside
「うん、せやから明日には…了解。それじゃあ」
命からがら…と、言えばいいのだろうか
大先生とAは奇跡の生還を果たした
ゾム曰く。ひとらんとゾムは二人の救出のため城の人間を皆殺しにした
それを知った大先生は心底驚いていたこと
それ以上に…
彼女の言動と行動が不可解であること
『ゾムと…ひとらん…が…殺した？』
『そうだよ、A達が助かるにはそれしか無かったから』
『…何で？大先生と私、結婚したら平和になるって言われたのに？』
『シベリルの宣戦布告、あったやろAちゃん』
『…あぁ…そっか、そうだね。じゃあ大先生との結婚式は我々でやるのかぁ…楽しみだね〜』
聞いたときは天地がひっくり返るほど驚いた
勿論、苦笑いする大先生をみて事情があることを察しはした…隣にいたひとらんらんの殺気で押し潰されそうにもなったがどうにか耐えた
車はエンジンを響かせ帰路を走る
「はぁぁあ〜やっと我々帰れんねや…」
「大ちゃん、お疲れ様。気抜きすぎじゃね？」
「ええのええの、兄さん。煙草吸うから窓あけて」
「おん」
彼女は今、眠りについている
そういえば帰ってきてからも子供のように昼寝
夜になれば
『大先生…ひとりじゃ寝れないの…』
と、甘える子供のように晩酌する男達の前に現れたときはどうしようかと思った
「…なぁ、まじでAどうしたんだよ。」
「ごめんなげどちゃん…俺にはわからへんねん。…精神的な物やとは思うねんけど」
「帰ったらしんぺい神にみてもらわねぇとな…」
「はぁぁ……困ったわほんま…」
「女好きのお前が困る？食っちゃえばいいじゃん」
八つ当たりのようなひとらんの刺のある声
彼の怒りの矛先は最近誰にでも向く
「あのなぁげどちゃん。俺は…もっとナイスバディーなクールな子が好きなの。あとは扱いやすいバカ」
「ほんまもんのクズやん」
「兄さん…ちゅめたぃ…」
「本当はAみたいに頭いい子が好きな癖になにいってんだよ」
おっと…これは不味い気がするな…
こんな狭い車内で女巡って修羅場とかやめてくれよ
「…どうしたんげどちゃん…ほんまに…どうしたん？」
普段なら…勘のいい大先生がなんもわかってへんのも大問題やな…
「ん？別に何も。嘘つく必要ねぇんじゃねぇかなぁって思ってさ」
「まぁ…うん。げどちゃんは察しがいいねぇ…確かにな…俺、Aちゃんのこと好きだけど」
目に見えない怒りの炎に油を注ぐ
「人形を好きになる趣味はねぇな」
紫煙が立ち昇る
18-? : 問 はたしてそれは愛か→←18-1 : 再会は憎しみと共に��
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夜空音 - MAGAさん» コメントありがとうございます！いえいえ、そんなに誉めてもらえるほどの物ではないですよ…けれど、そうやって応援してもらえると頑張ろうと思えます。今後ともよろしくお願いいたします (2017年4月9日 1時) (
レス) id: d75dbfea0a (このIDを非表示/違反報告)
MAGA(プロフ) - 貴方様の小説…とても好きです。雰囲気、内容、設定。そして表現の仕方…どれもが素敵です。今までコメントを送る勇気が無かったのですが、かなり前から見させていただいてました。これからも続き楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2017年4月7日 0時) (レス) id: 3a4970e686 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 5‐8さん» ありがとうございます！！魅力的だと言って貰えてとても嬉しいです…！一気に読んで疲れるような文章になっていたら申し訳ないです(・・;)まだまだこの話は続きますので、今後も楽しく読んでもらえるように頑張ります！応援ありがとうございます (2017年3月26日 22時) (レス) id: bfc721df53 (このIDを非表示/違反報告)
5‐8(プロフ) - とても面白く一気に読んでしまいました…それぞれの心情と行動全てが魅力的で、とても素晴らし小説に出会え感動しております…これからも応援しております！更新頑張って下さい！ (2017年3月25日 5時) (レス) id: a6f76012a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 美桜さん» コメントありがとうございます。以下に人間性、現実、理想、そして個人の心をいかせるか頑張って書いているのでなかなか完結しませんが、 これからもよろしくお願いいたします (2017年3月20日 22時) (レス) id: bfc721df53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年2月19日 9時
