2-4 : 私を＿した人は ページ14
Aside
屋敷からかなり離れたところまで散歩がてらに買い物をして回る穏やかな今日
「ゾムはナイフとかみたいの？」
さっきから武器屋を見つけてはそちらをチラチラと見ているゾム
刃物をみる彼は純粋に笑顔を浮かべていた
「私もナイフ見よっかなぁ…護身用じゃ頼りないし」
「えっ…？」
「…え？」
ゾムがポカンと口をあける
私もなんだ？というように間抜けな顔をしてる
やっと口を開いたのはゾムだった
「A…戦えるの？」
「いや軍人だし…」
当たり前のことを聞いてくるゾムに思わずあきれてしまった
…そりゃ強そうには見えないよ私
身長低いし。威圧感ないし…足も早くない
体力もそんなにない
でも、同い年の女性より動けるしナイフくらい使える。
「すまん。そうやろな、じゃなきゃグルッペンが採用するわけないやんな…強いん？」
「うーん…強くない。特に近距離は苦手かな…遠距離とか中距離なら少しは誇れるけど」
「そっ…そっかそうやな…すまん、最近平和過ぎて、女も戦えること忘れてたわ」
「いいの、気にしないで。それよりもナイフ見たいな…ドロップナイフ護身用に使ってるけど正直頼りないし…サバイバル…は…使いづらいからボウィ辺りがいいかも」
「そうか…なんか新鮮やなAが武器の話するの」
「そうかな？私はよく総統と新しい兵器についてとか話してるよ？ほら、力強くないから裏方の仕事とか得意だし。設計くらいなら私にも…」
「A…」
「なに？そんなに顔しかめて…そんなに変なこと言ってる？」
「A…」
「…？ゾム？？」
「っ！ふせろっ！！！」
急に視界が転じると共に爆発音と悲鳴
青い空が見え耳元でゾムの息づかいが聞こえる
体が暖かい…何かの燃える匂い……あ…ぁ…
「離れて……」
「ダメや！もう一回…爆発がくる」
ゾムが私の体を完全に覆った瞬間
地面が震え同じ爆発音…
怖い…怖い怖い怖い離れて離れて離れて
怖いのは…
爆発音でも悲鳴でも燃える物でも無くて
私を庇っているゾムだった
こうやって…体を覆うように…
「大丈夫か？？」
優しい声に重なるあの声…
『A…大…丈夫……？』
頭に響くあの声
重なる体温…
赤く燃える炎が…血に見えた
違う…これは過去…今じゃない
「A！逃げよう！」
『A…逃げ…よう』
「おい！おい！どうしたんや！怪我か？」
『怪…我させちゃったわね…』
彼の声と共に過去の声も反響する
そうだった
私を愛した人は…死ぬんだ
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花風雪(プロフ) - るーかさん» はい！はいはい！ (2019年11月24日 14時) (
レス) id: e781858e49 (このIDを非表示/違反報告)
るーか(プロフ) - 5-4のひとらんとの会話が好きな奴はいるか？ (2019年3月30日 21時) (レス) id: 16b4bf2d84 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ひすいさん» 指摘、ありがとうございます。なるべく日本語を大切にして文章組んでいるのにまさかのミスでした(;´д｀) (2017年1月25日 23時) (レス) id: 8a7ed7cf46 (このIDを非表示/違反報告)
ひすい(プロフ) - 初めまして 初めてコメントをするのに内容があれなのですが4‐4の大統領の字が間違っているところがありましたのでご報告させていただきます (2017年1月25日 22時) (レス) id: 72a35cd0c8 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - メルカさん» コメントありがとうございます！過去編長くなりそうです…(;´д｀)読みやすさ重視できててよかったです！ (2017年1月23日 13時) (レス) id: 8a7ed7cf46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年1月15日 2時
