ep16 ページ16
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" 暖かな風が、頬をすり抜けていく。
プールサイドに太陽が反射して、眩しく私たちを照らす。
『俺は、結構好きだよ。君のこと。』
「みんなの嫌われ者なのに？」
『みんなじゃない。』
ゆっくりと近寄ってきた彼を、プールに落とした。
『何すんだよ！やば！』
「足つくでしょ！」
『引き上げろ。笑』
その手を引こうとした瞬間、引き寄せられ同じくプールに落ちる。
「ちょっと！！！」
『おあいこな？？』
私たちは何故かお互いを抱きしめあっていて、
必然のように、運命のように、口付けをした。
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「ありがとうございましたー！」
カットがかかり、ようやくプールから上がる。
タオルが肩に掛けられ、急いで着替えにいく。
何より、ファーストキスがこんな簡単に無くしてしまうなんて…思ったよりもショックだ。
髪を一生懸命タオルで拭いていると、フワッとタオルを抜き取られる。
「え」
道枝「寒そうやな」
髪をばさばさと拭き始めた。
どうしてだ。なんでそんなやさしいことしてくれるのだ。
「自分で出来る、！」
道枝「…ほんまに演技上手いなって、思った」
タオルをちょうどわたしの顔に被せて前が見えない状態に。
どんな顔をしているのか、必死に見ようとするが、道枝によって阻止される。
「全然だよ」
道枝「キスシーン初めて？」
「ううん」
道枝「は！？あんの！？」
「嘘。無いよ」
なんやねんそれ。と乱暴に拭かれ始めたので、さすがに強く奪い取る。
「道枝くんは結構やってるから慣れてるよね！」
道枝「なんでそんな言い方するん」
確かにね？なんで怒ってるんだ私、
「道枝くんは優しいよね」
何が？という声に、私は後ろを向いたまま答えた。
「ここでも馴染みにくい私を気遣って話しかけてくれるんでしょ。学校でもそうだったようにさ」
道枝「別にそんなんじゃ」
「喋りたそうにしてるから、主人公の女優さん、言ってきて！」
向こう側からの視線がさすがに痛くなってつい出てしまった言葉。
いつもそうだ、彼の優しさが、周りの反感を買ってしまう。
私には不釣り合いな、その思いやりが、牙となって刺してくる。
道枝「…俺は話したいから話してるだけやけど、、迷惑やったらごめん」
「迷惑なんて！！」
思わず振り向くと、「こっちみた」と微笑む。
ずるい。その言葉が心の奥に沈んだ。
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リム子(プロフ) - nanisho48さん» 全力嬉しいです、、！！😭ありがとうございます🥹💖 (12月4日 1時) (
レス) @page15 id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
nanisho48(プロフ) - 今一番好きな小説です！大吾くんが出てきて更に面白くなる予感(*^^*)更新楽しみにしてます！ (11月23日 21時) (レス) @page14 id: b11abf2238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リム子 | 作成日時：2023年10月20日 9時
