ep21 ページ21
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「む、昔……」
夏「あぁもう。浮気！浮気されてんのこの子！」
しかも同棲してた家で鉢合わせた。と付け加えた。
「な！！！！言わないでよ！！」
長尾「なんやそれ！？」
藤原「めっっちゃ最低やんか！！！」
2人の大声にビックリしながらも恐る恐る道枝を見る。
すると、目を丸くして、フリーズしているようだった。
長尾「んな男おるんやな、みっちー」
道枝「なんやそいつ、しばいたろかな」
全員がおおっと揃う。道枝の口からそんな言葉が出るなんて思ってもいなかった。
軽蔑したような表情で、たこ焼きを一心で焼く。
私のことを、嫌いになったわけじゃ…ないよね？
長尾「んでまだ付き合ってんの？やばない？」
「……まぁ……」
言えない。付き合ってないって言えない。
藤原「それでもええの？Aちゃんは」
推しの言葉に、胸が詰まってしまい、思い切り持っていたコップのお茶を喉に注ぎ込む。
お茶にしては苦いその味を噛み締めて、大きく息を吐く。
「良くないよ、それでも4年は大きかった」
みるみるうちに溜まる大粒の涙。
火照ってきた顔を思い切り手で隠す。
あれ、なんでこんな心臓バクバクするんだ、、
まさか、と丈くんは私の前にあるお茶を1口。
藤原「うわっ、これウイスキーやん！！！！」
夏「あ！！！間違えた！そうだ！！！」
どうやったらコップ並々にウイスキーを入れるんだよと皆が突っ込む中、ゆらゆらと視界が揺らめいていく。
一気に酔う時って、こんなしんどいのか、
何もかも忘れてしまいたくなった。
皆に言われて気付いた、私の心の奥にはまだ癒えていない大きな傷がある。
幸せだった思い出、一瞬で壊れたあの日の記憶。
全部が走馬灯のように映像として流れる。
浮気相手を見た途端、私は深い闇に落ちていった。
ずっと苦しくて、何も信じられなくなって、
息がもたないそんな所に1人取り残された。
暗く冷たい床に横たわる私を優しく拾い上げる、誰か。
その手は温かみを帯び、大きな腕と優しい声が私を包む。
『Aちゃんのしんどいこと、全部変わってあげれたら、ええのに』
この言葉を私は前にも言われたことがあった。
知っている、この人を、
「……みっちー、」
うっすらと瞼をゆっくりあけた。
先程から夢を見ていたようなので、寝ていたらしい。
温かさを感じた理由はそこにいた。
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リム子(プロフ) - おかゆさん» ありがとうございます💖💖 (11月20日 17時) (
レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - スタンディングオベーションです大優勝 (10月19日 22時) (レス) id: cd616799f2 (このIDを非表示/違反報告)
Ange(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！次回作も楽しみにしています！ (10月18日 9時) (レス) @page50 id: b0ff7635b1 (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - 匿名さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます🥹💖💖 (10月9日 18時) (レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 毎回、いつ更新されるんだろう！と楽しみにしながら読ませてもらっています！これからも応援してます🫶 (10月7日 14時) (レス) id: 42fe11d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リム子 | 作成日時：2023年8月9日 21時
