ep17 道枝side ページ17
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ハート型のピアスを軽く触りながら「今はこのハートが1番好き」と微笑んだ。
息が苦しくなるほど、心臓がはち切れそうなほど、早く速く、スピードを上げていく。
絶対に耳から顔まで真っ赤だ。熱くて燃えそう。
スタッフに呼ばれて、明るく返事をして立ち上がり挨拶に行ったAちゃん。
名残惜しそうに皆がAちゃんを見る。人気者やなぁと思った。
長尾「Aちゃんて、なんかおかしな人やな」
夏「あの子めっっちゃモテるよ」
その言葉に何となく納得して、けどそんなこと聞いたら焦りでお酒を思わず流し込む。
『特別可愛いわけじゃなくない？』
いかにも道枝と長尾を狙う港区女子のようなモデルが頬杖をつきながら一言。
嫌なやつやな、なんて言いそうになる。
夏「分かってないなー、そこじゃないよ」
長尾「分かる、そこやないねんな」
夏「性格が自体がめちゃくちゃ可愛いよ、あざといとかじゃなくて、なんかほっとけないというか」
長尾「にしては一つ一つちゃんとしてるって言うか」
わかる、！と悶えていると、「な？」と肩を叩かれ、軽く頷く。
夏「道枝さんはAが好きなんだ」
「はっ、何言うてんの、んなわけ」
長尾「ふーん？」
...
ついこの前のことを思い返す。
Aちゃんは前、俺に囁いた。
" 「駿くんが、この先どんな人と出会っても私を思い出すよ、」"
残酷なことを言うんやなと思ったし、
何よりその時のAちゃんが可愛くて、憎らしくて、
イタズラした子どものように無邪気に微笑んでいた。
初めてやった。クラブへ行ったのも、お酒をあんなにも飲んだことも、誰かと朝まで共にしたことも。
いくら考えても普段の自分なら絶対しないことをした。
それが、役に向けての準備だったとしても、週刊誌に撮られたらとんでもないことになるなんて分かりきっていた。
それでも、何故かその日は無性に普段とは違うことをしたくて、クラブに入り浸るクズな男の役の勉強〜とかなんとか言い訳して、そのキラキラした場所へ足を踏み入れた。
全然違う。今まで出会ってきた女の子達より何倍も何百倍もずるい表情、ずるい行動、ずるいずるい言葉を並べて、
それでも優しく、暖かい目で、道枝駿佑としてではなく、1人の男として俺を見てくれた。
それだけが紛れもない事実。
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『えー可愛くないよー』
「可愛いよ。」
『え、？』
「Aちゃんは、誰よりも可愛い」
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リム子(プロフ) - おかゆさん» ありがとうございます💖💖 (11月20日 17時) (
レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - スタンディングオベーションです大優勝 (10月19日 22時) (レス) id: cd616799f2 (このIDを非表示/違反報告)
Ange(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！次回作も楽しみにしています！ (10月18日 9時) (レス) @page50 id: b0ff7635b1 (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - 匿名さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます🥹💖💖 (10月9日 18時) (レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 毎回、いつ更新されるんだろう！と楽しみにしながら読ませてもらっています！これからも応援してます🫶 (10月7日 14時) (レス) id: 42fe11d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リム子 | 作成日時：2023年8月9日 21時
