ep13 ページ13
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出会ったきっかけは、カラーモデルだった。
街中で「カラーさせて下さい！絶対可愛くします！」と名刺を差し出した。
ちょうど髪を染めたかったので、美容室に行くことにした。
その日から、週に1度は会うようになって、気付けばお互い社会人で。歳上の彼は更に大人に見えた。
忘れもしない、あの日。
玄関を開けると知らないヒール、知らない声、
怖くて逃げ出したかったが、ここで逃げたら一生この人を想い続けたままになってしまう。
意を決して扉をあけると、目の前の現実が押し寄せて、あっいう間にどん底に叩き落とされた。
「4年は長すぎたなぁ、」
道枝「なんで過去形なん？」
「色々あるよ」
私のため息と同時に、フワッと優しい手のひらが頭を包む。
道枝「Aちゃんの全てが上手くいくとええなぁ」
「…え？」
道枝「苦しい出来事、辛いこと、全部代わってあげたいねんけど無理やから、これで元気だして」
店員さんがタイミングよく持ってきたプレートに、《Happy Birthday MARIちゃん》と書かれている。
あぁ、…そうだ、私誕生日じゃん…
色々ありすぎて、スーパー忘れていた。
「なんで知ってるの、！」
道枝「島田さんから聞いた」
島田…あっ、夏希のことか。まさかそこが繋がっているなんて不覚だ。夏希に彼氏がいると嘘をついていると口止めしなくては。
道枝「あとこれ、」
はいと差し出された小さな箱。開けてみると、可愛らしいピアスが入っている。
道枝「誕生日プレゼント」
「悪いよ！貰えないよ！」
道枝「なんで？」
「彼氏でもないのに」
道枝「…そんでも、友達でもないやろ？」
友達だよ？と苦笑いで誤魔化そうとすると、真剣に真っ直ぐに私を捉える。
道枝「Aちゃんは、友達と簡単にキスもそれ以上もするんや」
「し、しないよ！！！」
道枝「じゃー、ちゃうな」
私の知ってる道枝駿佑では無さすぎて、ドギマギしてしまう。
良くない！とても良くないよ！
「有難く…いただきます」
道枝「はい」
ブフっと吹き出して笑う道枝に、「なに！」とすかさず文句を。
道枝「緊張したーー、」
「みっちーは不器用ですからねえ」
道枝「みっちーかーーー」
「いいじゃん！もうそれで許してよ！」
ハイハイと変な笑い方で笑顔になる道枝が可愛くて、愛おしくなった。
いつもよりレモンサワーが濃く感じて、酸っぱくて
あっという間に頬は染まっていった。
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リム子(プロフ) - おかゆさん» ありがとうございます💖💖 (11月20日 17時) (
レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - スタンディングオベーションです大優勝 (10月19日 22時) (レス) id: cd616799f2 (このIDを非表示/違反報告)
Ange(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！次回作も楽しみにしています！ (10月18日 9時) (レス) @page50 id: b0ff7635b1 (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - 匿名さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます🥹💖💖 (10月9日 18時) (レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 毎回、いつ更新されるんだろう！と楽しみにしながら読ませてもらっています！これからも応援してます🫶 (10月7日 14時) (レス) id: 42fe11d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リム子 | 作成日時：2023年8月9日 21時
