ep36 ページ37
.
そんな、顔しないでよ、
期待してしまいそうで、傷つきたくなくて、必死なのに
「伝えられない気持ちを、文章にしてるんです、私は」
大橋「伝えてもええやん、」
「無理です。」
大橋「んなら、それがなんでみっちーはオッケーなん？」
意味分からへん。と小さく呟く大橋は、拗ねた子供のようだった。
「私の本を…熟読してくれてるみたいで、、その、似てるんです私たち。」
大橋「…あそう」
先に寝るわ、なんて言ってソファーに寝っ転がる。
「そこで寝るんですか？」
大橋「ん。Aちゃんはそっちで寝てな」
「…風邪引きますよ！」
私の言葉に、片方の口角を上げて鼻で笑った
大橋「一緒に寝られへんやろ？んなら、しゃーないやんか」
たしかにすぎる…、
それよりも、そんなに怒ってる理由が私には分からない。
「じゃあ、お言葉に甘えて、」
ベッドに入ると、一気に静かになる空気。
耐え、、、られない！
やはり、推しをソファーで寝かすなんて頭がおかしいのか私は！
「や、やっぱり！その！…寝ます一緒に…」
絞り出した声に、大橋は微かに反応するが、「別に気遣わんで」と声が聞こえた。
気など使っていない。私の使命感によるものなのか、もしくは、
一緒に寝たいのか…
「…何に、怒ってるんですか」
私はソファーまで行き、床に座り込む。
大橋にせがむように、袖を引っ張った。
「分からないです、全部、大橋さんが優しくしてくれる理由も、意地悪な理由も、いや意地悪な理由は私が悪いんだと思うんですけど、、怒る理由は1番理解不能なんです…」
目がうるうるしてきたのが分かり、必死に堪える。
瞬きをしてしまったら一瞬で溢れてしまいそうだ。
大橋「…優しくしたらあかんの？」
「ダメです、私一般人なんで、ちゃんとときめいちゃうんで。やめていただきたいです。」
カメラがある時は我慢しますと告げると、大橋は上半身を起こし、私の頬に優しく触れる。
大橋「俺が幸せにしたるって言うたやん、」
「そういう番組だし、、」
大橋「嘘偽り無いで。ほんまにそう思ってるから言うた」
え？と顔を上げると、瞬きをしてしまい頬を伝ってしまう。
その涙を親指で撫でてくれる。
生まれて初めて、男の人の優しさに触れた気がした。
大橋「１ヶ月、俺は旦那やから、俺だけを見て、俺だけを考えて」
そうだ、今日は満月だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 319人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リム子(プロフ) - ぷりんさん» めちゃくちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます…！🤍お優しいお気遣いもありがとうございます！🥹 (2023年2月5日 10時) (
レス) @page46 id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - いつも楽しみにしてます！！！大橋担だからかほんとにこのお話大好きで…！！また更新楽しみにしてます！！あ、急かしてるって思ったらごめんなさい！！リム子さんのペースで頑張ってください！！！ (2023年2月3日 4時) (レス) @page46 id: b5e3e3f85d (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - 夜宵依さん» とてもとてもありがとうございます😭✨️嬉しすぎるお言葉過ぎます…！！！これからも宜しくお願いします！♡ (2023年1月11日 10時) (レス) @page21 id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵依 - 全作読みました！凄く面白かったです！リム子さんの言葉選びがすごく好きです……！更新楽しみにしています！ (2023年1月9日 12時) (レス) @page16 id: 0da497ae3a (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - まぁさん» まぁさんの暖かいお言葉にとても元気頂きました😭✨おかげさまで復活です！いつもご覧いただきありがとうございます🥹❤️🔥 (2023年1月6日 23時) (レス) id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リム子 | 作成日時：2022年12月19日 21時
