EP11 ページ11
気が付くと、私はベッドの上だった。
一瞬の迷いで服を着ているか確認する。
うん。さすがに着ているみたいです。
メイクも取らずに寝てしまったことに後悔しながら、ここはどこだろうと周り見渡す。
ホテルのように綺麗…と思うのもつかの間、野球のユニフォームがかかっている事に気付く。
これ、、丈の？てか、丈の匂いする気がしてきた。
「え、っ！？丈の部屋！？」
急いでドアを開けると、リビングに丈が白湯を飲みながらテレビを見ている。
丈「ん？起きた？おはよ」
「おは、、よう、、ここって、」
丈「俺ん家、まあ実家では無いけど」
あそうなんだと、動揺しながらも横に行く。
丈「お腹空いたやろ？なんか作ったるわ、てかシャワーとか浴びてええからね」
「へっ！？ああ、ありがとう」
なんてラフに話しかけてくるんだろう。この状況をどう受け止めていいか分からない。何度も丈のホテルには行ったことあるが、メイクも落とさず、酔いつぶれた女をよく泊めてくれたな、、と感心してしまう。
と同時に反省。
「ヤバい、頭痛い、」
丈「すんごい顔しとるで w 」
「失礼なこと言うな！」
怒んなって〜と私の頬を撫でてくる。2人の時に甘えたになるのは丈の方だ。
「貸してもらいます。」
丈「どうぞっ」
「一緒に入る？笑」
丈「あ、アホ！！！はよ行ってこい！」
めちゃくちゃに動揺した、耳の赤い丈が愛おしすぎて、ふはっと吹き出す。
幸せな朝って、こういうことなんだろうな。。
その後は、朝ご飯も食べさせてもらい、支度してからAを先に新幹線で送ってから、大阪を周り、丈と2人で新幹線に乗った。
東京に向かう景色を窓から眺めていたらふと、涙が1粒零れた。
私がなにふぁむになってから何度も乗った新幹線を、今度は思いがけない出会いでなにわ男子の藤原丈一郎と乗っている。
何度想像この席を座っただろうか。
無理だと分かっていても、妄想でもなんでも、ここでジュニアの時の歌や動画を見ながら、東京に帰っていた。
こんなこと起こるんだな、凄いな、
「あれ、感動しちゃった笑」
丈「こんなこと、起こるんやなーって？」
なんでわかったのか私は思わず丈へ顔を思い切り向ける。
丈「なーんでも分かるでそんなんｗ」
「なんでよ！すご！」
丈「俺も同じこと思ってたから、」
同じ気持ちなのって、、凄く嬉しいことなのだと、
丈が教えてくれた
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作者名：リム子 | 作成日時：2022年4月21日 21時
