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〜you side〜


松田さんが帰り、乾くんからもらったおにぎりを食べながら
今日1日を振り返る。
乾くんの「がつんと」の意味はよく分からないが
結構へこむ1日だった。

自分の仕事のできなさを突き付けられたような、
そんな感じ。


私は、須貝さんの知り合いということで
雇ってもらっているけど、
松田さんはきっと普通に入社しているから
選考とかで選ばれた人なんだろう。きっと優秀。


言われることも、的確で、
半年先に入ったことなんか1時間で忘れるくらい、
全てにおいて先導していった。



おにぎりを食べ終わる頃には、
周りの人たちは各々分かれて撮影に入っていって、
再び静かになり、残った仕事に手をつける。


これまでの自分なら
悲劇のヒロインみたくお涙頂戴のルートを
辿っていた気がするが今の自分は少し変わった。
前向きに仕事を頑張りたいと思う。


明日、少しは松田さんと肩を並べて仕事ができるように
準備をしておこう。



しばらくして、撮影が終わりぽつぽつ人が帰り始めた。



「A、まだ帰んない?」
「すいません、須貝さん。
 まだもうちょっとかかります。」
「ん、ちょっとなら、待ってるわ。」



そう言って、私の前の椅子に座ってスマホを触りだした。


「須貝さん、明日朝早くないですか?」
「大丈夫、大丈夫。」



ふくらさんもデスクに戻ってきた。



「あんま、遅くならないようにね。
 お疲れ様。」


私に一声かけてくれて、
同じ方面に帰る山本さんと一緒にふくらさんは帰っていった。

須貝さんに待ってもらっている焦りもあり、
また明日朝早く出勤しようという頭に切り替わる。



「お待たせしました。」



自分の荷物をまとめて、立ち上がり、
須貝さんと共に外に出る。


「すいません、遅くなって。」
「いいの、いいの。
 久しぶりに喋りたかったし。」
「確かに、須貝さん日本中飛び回ってますもんね。
 お忙しいから。」


駅までの道を並んで歩く。

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作品ジャンル:恋愛
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琥珀(プロフ) - ユメさん» このシリーズ初めてのコメントがユメさんで、最後もコメントくださって本当に嬉しいです!何とか2人を幸せのスタートラインに立たせれました!そうなんです!首を触る癖めちゃくちゃいいんですよね〜最後まで読んでくださって本当にありがとうございました! (12月16日 21時) (レス) id: 5ab7100f31 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - fkrさんの首に手を当てて話すクセ、魅力的ですよね(完結おめでとうございます! 最後までてえてえたっぷりで大満足です!) (12月16日 16時) (レス) @page42 id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年9月17日 23時

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