検索窓
今日:19 hit、昨日:12 hit、合計:22,911 hit

25 ページ25

翌日いつも通り目覚めて、オフィスへ向かう。

いつもと違うのは、私がふくらさんと
付き合うことになったということ。
見た目には全く分からないと思うけど
自分の中ではとても大きな変化である。

でも、オフィスでは仕事に集中しておかないと
いつも以上に松田さんに置いてけぼりをくらいそうである。

入社1ヵ月にも満たない彼に
仕事を先導してもらっていることだけでも面目ないと思うが
足を引っ張ることは避けたい。


有難いことに今日一番集中を削がれそうな存在のふくらさんは
社外打ち合わせで昼前まで不在だ。
午前中に仕事を軌道に乗せておきたいな。



「おはようございまーす。」


誰もいないオフィスの中に挨拶をし、
電気や空調のスイッチを入れる。

コンビニで買ったお昼ご飯の袋を机の隅によけて
仕事を始めた。



始業時間が迫り、須貝さんや山本さん、河村さん、松田さんなど
自分のデスク周りに続々と人が集まってくる。


「A、相変わらず早えーな。」
「須貝さん、おはようございます。
 今日は早いんですね。」
「今からグッズの打ち合わせ入ってるから。」


須貝さんはパソコンを持って、会議室へ入っていった。
山本さんや河村さんも、各々の仕事場へ散っていって
すぐにその場が私と松田さんだけになった。


「松田さん、昨日の資料、修正しました。
 よろしくお願いします。」
「ああ、はい。」


松田さんは私から資料を受け取ると、
すぐさまカタカタとキーボードを打ち出した。

私も置いて行かれないように、仕事に没頭する。
松田さんが来てからは、雑談をする暇もなく
ずっと仕事をしている。
これは本来の姿であって、正しいのだとは思うけど、
乾くんやふくらさん、須貝さんと喋りながら、
わいわいしていた頃が少し懐かしく感じてしまう。


そんな雑念を振り払いつつ、キーボードを叩いていると、
あっという間に時刻はお昼前になって、
周りに再び人が集まりだした。


ふくらさんも伊沢さんとともに
打ち合わせから帰ってきた。


ふくらさんに向けて「お疲れ様です」と
声をかけようとした同じタイミングで、
松田さんから話しかけられた。

26→←24



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
176人がお気に入り
設定タグ:QK   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

琥珀(プロフ) - ユメさん» このシリーズ初めてのコメントがユメさんで、最後もコメントくださって本当に嬉しいです!何とか2人を幸せのスタートラインに立たせれました!そうなんです!首を触る癖めちゃくちゃいいんですよね〜最後まで読んでくださって本当にありがとうございました! (12月16日 21時) (レス) id: 5ab7100f31 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - fkrさんの首に手を当てて話すクセ、魅力的ですよね(完結おめでとうございます! 最後までてえてえたっぷりで大満足です!) (12月16日 16時) (レス) @page42 id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:琥珀 | 作成日時:2023年9月17日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。