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「ふくらさんにそんな風に思ってもらえて
 すごく嬉しいなって思います。
 いつも私を助けてくださって
 ほんとスーパーマンみたいな存在だと思ってたので。」
「あはは、スーパーマンって。大袈裟だな。」
「大袈裟じゃないです。
 転職の時も落ち込んでる時も
 いつもふくらさんが救ってくれたなって。」


そう言われて、一呼吸つく彼女。


「この前のデートもすごく楽しかったし、
 私も早く次が来ないかなと思ってソワソワしてました。」


「でも」と切り出されたら悪い方へ
話が転がっていくんじゃないかと
彼女の言葉の一つ一つを聞き逃さないように
内心はドキドキだった。


「こんな私でよければ、

 お願いします。」


彼女の言葉を咀嚼するのに時間がかかって
言葉がなかなか出てこない。


「えっとー、じゃあ、
 おっけーってことだよね?」
「はい。お願いします。」


そう言うと、歩き出してから
初めてこちらを見るAさん。
街頭の灯りだけでも顔が赤いのが分かる。
一瞬目が合うと、すぐ逸らして、両手で顔を覆う彼女。


「はー、言っちゃいました…
 どうしたらいいですか、私。」


可愛い反応と付き合えた嬉しさに
思わず笑みがこぼれる。


「ふふ。」
「いつも福良さんに笑われてる気がします。」
「いや、嬉しいなって思ってさ。」


彼女はまだ前を向いていて見ていないが
自分は相当にやけた顔をしていると思う。


「私、その…恥ずかしいんですけど、
 こういう経験が全く無いので、
 おかしなことしてたら教えてくださいね。」
「別に恥ずかしいことじゃないと思うけど。
 急に関係が変わるわけじゃないから、
 普段通り、そのままでいいよ。」


そのままでいいと言ったものの
どうしても変えたいことが1つだけ思いついて
前言を撤回した。



「あ、でも1つだけ…
 2人のときはさ、Aって呼んでもいい?」

「…う、恥ずかしいです…。
 けど、いいです。耐えます。」


相変わらずの反応が可愛くて面白い。


「ははっ、耐えるの?
 でもまあ俺も慣れないけど
 そのうち大丈夫になってくると思うけど。」
「はい。」


しばらく歩いて徐々に冷静になってくる。


「俺、線路沿い歩いてたつもりだったけど、
 話に夢中で全然違う道歩いてたみたい。」
「私も知らない道です。
 ちょっと調べましょうか。」

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作品ジャンル:恋愛
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琥珀(プロフ) - ユメさん» このシリーズ初めてのコメントがユメさんで、最後もコメントくださって本当に嬉しいです!何とか2人を幸せのスタートラインに立たせれました!そうなんです!首を触る癖めちゃくちゃいいんですよね〜最後まで読んでくださって本当にありがとうございました! (12月16日 21時) (レス) id: 5ab7100f31 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - fkrさんの首に手を当てて話すクセ、魅力的ですよね(完結おめでとうございます! 最後までてえてえたっぷりで大満足です!) (12月16日 16時) (レス) @page42 id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年9月17日 23時

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