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程なく自分も最後の撮影に呼ばれて
流石にもう撮影終わりに彼女は居ないだろうと思って
スマホでどんなメッセージを送ろうか
撮影が始まる直前まで考える。

無理矢理休みが合うように、日程を調整しようか。
また仕事終わり、ご飯に誘おうか。
直接は言いにくそうなら、メッセージか電話とかにするか。


とにかく、昨日の話の続きをしたい。
じゃないと、落ち着かない。そんな気持ちだった。


「通知もオンにしてねー!」
「さよならー!」


撮影が終わる。


「はい、オッケーです。」
「お疲れ様ですー!」
「お疲れー!さー、帰るかー!」


次々に席を立ち、撮影部屋を後にするみんな。
自分は伊沢と明日の打ち合わせをそのままソファで続ける。
朝イチから相手先のオフィスへ打ち合わせに行くことになっている。


「駅に9時でいい?」
「そうだね。」


軽く打ち合わせを終えて、撮影部屋を出ると
そこには居ないと思っていたAさんの姿がまだあった。
一瞬、足が止まりそうになったけど、
平静を装って自分の席に戻る。


「まだ、居たんだ。」
「あと、もうちょっとで終わりそうなんですけど…」


周囲にはまだ何人も残って、雑談をしたり、仕事をしたりしている。


「あ、あの…ふくらさん。」
「ん?」


小さめの声でこちらに話しかけてくるAさん。


「今日、よかったら一緒に帰りませんか?」


突然の誘いに驚き、周囲に聞こえていないか、辺りを見渡す。
ばっちり目が合ったのは、遠くのにやにやしている乾。
きっと、俺が撮影している間、
隣に座って彼女と何か話をしていたのだろうと察しがつく。
そして、目の前のスマホを触っている須貝さんとも
ちらっと目が合う。


「さ、明日も朝早いし、帰ろ。
 Aも、あんま遅くならんようになー。」
「あ、須貝さん。お疲れ様でした。」


須貝さんは、すっと立ち上がるとそのまま帰ってしまった。


「あ、あの、明日朝早いとか、
 この後、予定あるとかだったら全然いいので。」
「ううん、大丈夫。
 ちょっと片づけあって、10分後でもいい?」
「全然大丈夫です。」


片付けなんて適当な理由をつけて、その場を離れる。
どんな顔をしてればいいか分からなくなって、
もう一度、撮影部屋に戻った。

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作品ジャンル:恋愛
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琥珀(プロフ) - ユメさん» このシリーズ初めてのコメントがユメさんで、最後もコメントくださって本当に嬉しいです!何とか2人を幸せのスタートラインに立たせれました!そうなんです!首を触る癖めちゃくちゃいいんですよね〜最後まで読んでくださって本当にありがとうございました! (12月16日 21時) (レス) id: 5ab7100f31 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - fkrさんの首に手を当てて話すクセ、魅力的ですよね(完結おめでとうございます! 最後までてえてえたっぷりで大満足です!) (12月16日 16時) (レス) @page42 id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年9月17日 23時

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