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ほら、乾くんも反応に困ってる。
黙っちゃったもん。
「…マジっすか…。」
「ごめん、そんな分かりやすく引かないで。」
「いやいや、引いてはないです。
驚きで言葉が出なかった。」
多様性の時代だけどね。
この歳でそんな人少数派だよね。
「そういう経験少ないのかなとは思ってたんですけど
まさか、０人とは…」
「そういう風に思ってたのね。
そして、やっぱ引いてるよね。」
あははと、笑って恥ずかしさをごまかす。
乾くんも笑ってる。
「で、どう思ってるんですか？
ふくらさんのこと。」
絶対に逃さないぞという乾くんの気概が伝わってくる。
ぐいぐいくるのは初対面の時から変わらない。
「乾くん、口固いと思うから全部話しますと…」
これは逃れられないと思ったし
そういう経験豊富そうな彼なら
相談乗ってもらえたりするんじゃないかという
淡い期待を込めて
出会いから現在に至るまでのふくらさんとのことを話した。
転職のきっかけの部分は少しぼかして。
「で、２人で仕事して、ご飯も行って、次はデートと。
ん−、いいじゃないっすか。」
ちょっと乾くんがニヤついているのが気になるけど
言葉を続ける。
「いつも、救われてるんですよね。ふくらさんに。
確かにデートと言われて、ドキドキしてる自分は居ました。
妙に意識してしまう、みたいな。
でも、それが恋愛対象の好きとかは
わかんないっていうのが正直なところです。」
ふーん、と返事をしてしばらく黙る彼。
「正直に全部話したんで、
ちょっとアドバイスとかもらえません…？」
「アドバイス！？」
驚いたように笑って、少し考える仕草をする。
前髪を少し触って、話し始めた。
「まあ、成り行きに任せてみたらいいんじゃないですか？」
「成り行き？」
「まあ、例えば…例えばですよ？
付き合ってとか言われたら好きかどうかは分かんなくても
とりあえず付き合ってみる、とか。」
「伝授、ありがとうございます…」
「ははっ、今の絶対参考にしないやつでしょ。」
結構なことを暴露してしまって
今仕事中だということをすっかり忘れていた。
オフィスが目の前に見えて、ぐっと現実に引き戻された。
「乾くん、私、いつも通り働ける自信がないんだけど
どうしたらいいですか。」
「じゃあ、今日はこれから俺と喋っときましょう。
もうすぐあの席居られなくなるし。
編集は家でもできるんで。」
大きく息を吐いて、オフィスの扉を開けた。
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00kohaku00(プロフ) - おれんじじゅーす。さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました。ko考察第２弾も考えてます！お楽しみに。 (8月2日 2時) (
レス) @page6 id: dd8212c960 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじじゅーす。(プロフ) - koちゃん視点面白かったです！！リク応えて下さってありがとうございます😭 (8月2日 1時) (レス) @page7 id: 7f991e8d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2023年7月26日 7時
