嬉しい理由？それは勿論…。 ページ48
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小狐丸「失礼致します。」
A達が井戸から脱出して少し経った頃。
三日月の部屋まで来た小狐丸は、一声掛けてから襖を開けて中に一歩入ると、その場に座って口を開いた。
小狐丸「審神者が井戸から脱出したそうです。折れたと思われていた刀剣四口と共に。どうやら折られずに井戸に捨てられていたようで、四口全員無事です。」
三日月「ふむ、そうか。わざわざすまんな。」
小狐丸「いえ…。それでは、私はこれで。」
小狐丸は立ち上がって会釈をすると、部屋を後にした。
三日月「脱出したか。残念だな…。」
三日月は閉じられた襖を見つめながら呟いた。
？「"残念"？」
すると、自分に向けられた声が聞こえ、三日月は襖に向けていた顔を正面に向ける。
机を挟んだ真正面に座っている声の主の数珠丸恒次は、不思議そうに首を傾げていた。
数珠丸「残念と仰るわりに笑っていらっしゃいますが？それも、随分と嬉しそうに。」
数珠丸にそう指摘された三日月は、元々浮かべていた笑みを更に深くする。
三日月「何を言う、数珠丸殿。折れたと思われていた刀剣たちが戻ってきたのだ。それに関しては嬉しくないわけがない。」
数珠丸「成る程。……ですが、三日月殿はその事をご存知だったのでは？」
三日月「はて、"その事"とは何の事やら。」
数珠丸殿の言葉に、今度は三日月が首を傾げる。
数珠丸「…今回の事件、一体何処までがあなたの思惑通りだったのでしょう。」
数珠丸は三日月の心中を見透かそうとするかのように、閉じている瞳で三日月を見つめる。
だが、当の三日月は口を開ける事はなく、ただ微笑むだけ。
数珠丸「……このような詮索は野暮というものですね。今は仲間の無事を喜ぶと致しましょう。」
三日月「はっはっはっ。そうだな。」
二振りは机の上にある湯飲みを手に持ると、同時にお茶を啜る。
三日月「…いやぁ、茶が美味いな、数珠丸殿。」
数珠丸「えぇ、そうですね、三日月殿。」
そう言って二振りはもう一度同時にお茶を啜り、穏やかな雰囲気の中、談笑し始めた。
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嗣美 - ふふおさん» コメントありがとうございますっ！長曽祢さんの夢小説少ないですよね。私もそれが悲しくて自分で書いてしまいました。なので、楽しんで頂けて嬉しいですっ！これからも楽しんで頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年9月26日 1時) (
レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
ふふお(プロフ) - 長曽祢さんの夢小説は比較的数が少ないので、この小説だけが供給源です！ 楽しみに待ってます！！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 0eff09d945 (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - 「」さん» コメントありがとうございますっ！五つもあるので結構長いと思いますが、それを一日で全て読んでくださるなんて嬉しいですっ！！続きは只今作成中ですので、暫しお待ちを。 (2017年9月17日 19時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
「」 - 今日、この作品を見かけまして一番初めから見てきました！！息をする間もなく見終わる位にパソコンに食いついていましたｗ。続きがとっても気になります！！更新待ってます！ (2017年9月17日 14時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - リズさん» コメント、応援、お褒めの言葉をありがとうございますっ！！いえいえ、そのお言葉が励みになりますから、とても嬉しいですよっ！(*´ω｀*) (2017年8月3日 17時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣美 | 作成日時：2017年6月18日 20時
