愛しい人よ。 ページ44
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A『……ん…。』
目を開けて見えたものは、円形の曇り空。
そんな曇り空を遮るように現れた不動さんの顔。
不動「やっと起きたか。……ひっくっ！」
A『えっと、私…。』
その二言で自分でも分かるくらい、掠れて弱々しい声が自分の口から出る。
頭がボーッとするし、少し前の記憶がない。
私はただ瞬きしか出来なかった。
日本号「いきなり気絶したんだよ。」
そう言いながら日本号さんも私の顔を覗き込んできた。
A『気絶…ですか？』
篭手切「あぁ。気分はどうだ？」
A『……先程より…マシです…。』
日本号「そうか。お前が気絶してからそう経ってないが、その間にあいつが無事出てったぜ。」
その言葉を聞いて、私はとても明るくなった井戸の中を見渡すが、太鼓鐘さんの姿がなかった。
A『…だから、蓋が開いているのですね…。でも、何故無事に出られたのでしょうか？結界が張ってあったのに…。』
日本号「あの女の頭に、俺たちが此処から出るなんて考えが微塵もなかったんだろ。」
A『相変わらず馬鹿ですね、彼奴…。』
篭手切「随分な言い様だな。」
A『あれ？いけませんでしたか？』
篭手切「いや。だが、そんな事を言うようには見えなかったから。」
A『私、かなり口悪いですよ。常に敬語なのも、それを隠す為ですし…。……それにしても、よくご無事ですね、皆さん。』
三人の顔を順に見るが、変わった様子はない。
まぁ、酸欠は症状が分かりづらいらしいけど。
不動「お前が貧弱過ぎるんだよ。ひっくっ！」
A『いや、症状が出てくるのが遅い上に、この程度で済んでいるのは奇跡ですが…。』
酸欠って、場合によっては一呼吸するだけで死亡する事がある怖いものらしい。
酸素濃度が低過ぎて一呼吸しただけで亡くなった例があるってネットで見た時、ゾッとしたわ。
それに、死ななくても後遺症が残る可能性もあるんだし。
日本号「まっ、同じ人間の姿をしてるが刀剣の付喪神と人間だ。お前と違うのは当たり前だろ。」
A『そうですか。なら、よいのですが…。』
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嗣美 - ふふおさん» コメントありがとうございますっ！長曽祢さんの夢小説少ないですよね。私もそれが悲しくて自分で書いてしまいました。なので、楽しんで頂けて嬉しいですっ！これからも楽しんで頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年9月26日 1時) (
レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
ふふお(プロフ) - 長曽祢さんの夢小説は比較的数が少ないので、この小説だけが供給源です！ 楽しみに待ってます！！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 0eff09d945 (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - 「」さん» コメントありがとうございますっ！五つもあるので結構長いと思いますが、それを一日で全て読んでくださるなんて嬉しいですっ！！続きは只今作成中ですので、暫しお待ちを。 (2017年9月17日 19時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
「」 - 今日、この作品を見かけまして一番初めから見てきました！！息をする間もなく見終わる位にパソコンに食いついていましたｗ。続きがとっても気になります！！更新待ってます！ (2017年9月17日 14時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - リズさん» コメント、応援、お褒めの言葉をありがとうございますっ！！いえいえ、そのお言葉が励みになりますから、とても嬉しいですよっ！(*´ω｀*) (2017年8月3日 17時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣美 | 作成日時：2017年6月18日 20時
