その名前の威力はどれ程か。 ページ37
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眩い光に細めていた目を開けると、目の前には傷だらけの男性が居た。
今しがた顕現させた日本号さんだ。
絵では笑顔の日本号さんだが、井戸が明るくなるようにと地面に置いてある携帯のライトに照らされている顔は無表情だった。
それなのに、私を見据える日本号さんの目は、見ているこっちがゾッとする程冷たかった。
分かっていたが、ツラいものがあるっ！
A『初めまして、私は……っ！？』
無言のままでいるわけにもいかないから口を開いたが、日本号さんは言葉を遮るように私の首を掴んで軽く持ち上げた。
その所為で少しだけお尻が浮き、私は強制的に膝立ちになる。
ちょっ、首が痛ぇよ、日本号さんっ！！
日本号「……お前か。俺をこの姿にしたのは。何が目的だ。あの女の指図か？」
A『……最初の質問ははい、最後の質問はいいえです。あの女が二人目の審神者の事なら、あの女はもう此処には居ません。』
日本号「居ない？どういう事だ、それは。」
A『既に捕まったからです。そして、私がこの本丸を引き継ぎました。』
日本号「そーかい。あの女が捕まったのは嬉しい話だな。…それで、俺をこの姿にした理由は？」
A『貴方を人の姿にしたのは、此処から脱出したいからです。貴方なら、問答無用で私に刃を向ける事はないと思いましたので。』
日本号「俺なら本体を振るえないから安全…ってか？随分とナメられたもんだな。この体格差と力の差なら、お前を絞め殺す事は勿論、このまま首をへし折る事だってわけねぇぜ。」
そう言い、日本号さんは首を掴む力を強める。
A『……っ…。…た、確かに、貴方なら簡単でしょう。ですが、それなら一瞬で致命傷になるのは避けられます。』
日本号「何も話せないまま死ぬのを回避出来ればいいってか？」
A『はい。皆の…長曽祢さんの元に帰る為に、生きて此処から出なければ…。』
私は震える手を強く握り締めながら瞳をギュッと閉じれば、長曽祢さんの顔が瞼に浮かぶ。
このままお別れなんて、絶対に嫌だっ！
そう思っているとふいに苦しさがなくなり、ストンと体が落ちた。
目を開けてその理由を確認すると、私の首から日本号さんの手が離れており、日本号さんは驚いたように目を見開いて私を凝視していた。
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嗣美 - ふふおさん» コメントありがとうございますっ！長曽祢さんの夢小説少ないですよね。私もそれが悲しくて自分で書いてしまいました。なので、楽しんで頂けて嬉しいですっ！これからも楽しんで頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年9月26日 1時) (
レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
ふふお(プロフ) - 長曽祢さんの夢小説は比較的数が少ないので、この小説だけが供給源です！ 楽しみに待ってます！！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 0eff09d945 (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - 「」さん» コメントありがとうございますっ！五つもあるので結構長いと思いますが、それを一日で全て読んでくださるなんて嬉しいですっ！！続きは只今作成中ですので、暫しお待ちを。 (2017年9月17日 19時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
「」 - 今日、この作品を見かけまして一番初めから見てきました！！息をする間もなく見終わる位にパソコンに食いついていましたｗ。続きがとっても気になります！！更新待ってます！ (2017年9月17日 14時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - リズさん» コメント、応援、お褒めの言葉をありがとうございますっ！！いえいえ、そのお言葉が励みになりますから、とても嬉しいですよっ！(*´ω｀*) (2017年8月3日 17時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣美 | 作成日時：2017年6月18日 20時
