探さない理由も様々。2 ページ25
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小夜「…………太郎太刀……さん？」
驚いたように目を瞬かせる小夜と目が合うと、太郎は優しく微笑んだ。
太郎「大丈夫ですよ。全員……でないにしろ、多くの刀剣男士があの方を探しています。ですから、安心してください。」
太郎はもう一度撫でると頭から手を退かし、今度は次郎が少し乱暴にワシャワシャと撫で回す。
撫で回す力が強いのか、次郎の手と一緒に小夜の頭はグルグルと回る。
次郎「そーそー。だから、アンタは兄貴たちとお茶飲んどきな。ね？」
小夜「……はい。」
小夜が小さく頷いたのを確認し、太郎はお盆を机の上に置き、次郎と部屋を出ようと歩き出す。
小夜「…………あのっ！」
だが、小夜に声を掛けられ、二振りは足を止めて小夜を見下ろす。
小夜は少しの間二振りの目を見つめると、おもむろに深々と頭を下げた。
小夜「あの人の事、お願いします。」
次郎「おう、まっかせなさーいっ！」
太郎「はい。」
次郎は満面の笑みを浮かべながら胸を張ってドンと叩き、太郎は静かに微笑みながら頷いて部屋を後にした。
江雪「……お小夜。」
二振りが出ていっても小夜が頭を下げていると、江雪に名前を呼ばれた。
小夜は下げていた頭を上げて江雪に目を向けると、江雪が真っ直ぐ自分を見ていた。
小夜「何、江雪兄様。」
江雪「彼女を、探しに行きたいですか？」
宗三「兄様、一体何を…。」
江雪の言葉に宗三は驚いて目を見開くが、江雪は構わず小夜に近付き、しゃがんで目を合わせる。
小夜「……行きたい。でも、行けない。兄様たちを置いていけない。なにより、僕はこれ以上、誰かと関わっちゃ駄目だから。」
江雪「何故ですか？」
小夜「僕は、僕と関わった人や、僕を助けてくれた人を傷付けて、苦しませてしまうから…。」
それだけ言うと小夜は俯いて唇を噛み締める。
そんな小夜を江雪は優しく抱き締めた。
小夜「……江雪兄様？」
江雪「私たちはもう離れたりしません。ずっとお小夜の側に居ますよ。」
小夜「……うん。」
小夜が瞳を閉じると其処から一筋の涙が零れ、江雪の着物に染み込んだ。
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嗣美 - ふふおさん» コメントありがとうございますっ！長曽祢さんの夢小説少ないですよね。私もそれが悲しくて自分で書いてしまいました。なので、楽しんで頂けて嬉しいですっ！これからも楽しんで頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年9月26日 1時) (
レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
ふふお(プロフ) - 長曽祢さんの夢小説は比較的数が少ないので、この小説だけが供給源です！ 楽しみに待ってます！！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 0eff09d945 (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - 「」さん» コメントありがとうございますっ！五つもあるので結構長いと思いますが、それを一日で全て読んでくださるなんて嬉しいですっ！！続きは只今作成中ですので、暫しお待ちを。 (2017年9月17日 19時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
「」 - 今日、この作品を見かけまして一番初めから見てきました！！息をする間もなく見終わる位にパソコンに食いついていましたｗ。続きがとっても気になります！！更新待ってます！ (2017年9月17日 14時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - リズさん» コメント、応援、お褒めの言葉をありがとうございますっ！！いえいえ、そのお言葉が励みになりますから、とても嬉しいですよっ！(*´ω｀*) (2017年8月3日 17時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣美 | 作成日時：2017年6月18日 20時
