探す理由は様々。 ページ23
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蜻蛉切「何っ！？主が居なくなったっ！？」
自室で読書をしていた蜻蛉切はAの話を聞いた途端、血相を変えて立ち上がった。
説明をしていた石切丸と山伏の顔にも、微かに焦りの色が見える。
石切丸「あぁ。自分から出掛けたのか、拐かされたのかは分からないけどね。」
山伏「拙僧たちは本丸の中を探すよう言われておる。主殿探しを手伝ってもらえないか？」
蜻蛉切「無論だ。」
？「待ってください。」
Aを探しに行こうと蜻蛉切が足を一歩踏み出した瞬間、背後から声を掛けられた。
振り向くと自分と同じく本を読んでいた千子が立っており、蜻蛉切は悲しそうに顔を歪める。
蜻蛉切「……俺は主を探しに行く。止めるな。」
千子「止める気はありませんよ。ワタシも探すのを手伝いマス。」
蜻蛉切「何？」
思ってもみない言葉に、蜻蛉切は目を瞬かせた。
そんな蜻蛉切の反応が愉快なのか、千子はニコニコと笑っている。
千子「室内を探すなら、ワタシが居た方がいいでショウ？もし戦闘になった場合、槍の蜻蛉切より打刀のワタシの方が有利デス。」
石切丸は眉をひそめ、まるで睨むような鋭い目付きで千子を見据える。
石切丸「どういう風の吹き回しだい？君は彼女と殆ど関わっていなかったのに…。」
千子「邪推は止めてください。ワタシはただ菓子が気に入っているだけデス。彼女に何かあったら菓子が食べられません。なにより、蜻蛉切がまた傷だらけになるのを避けたいんデスよ。」
蜻蛉切「あ、おいっ！待て、村正っ！！」
三振りの横を通り過ぎてさっさと行ってしまう千子を、蜻蛉切は慌てて追い掛けた。
山伏「それでは、拙僧たちも探すとするか。」
石切丸「そうだね。彼女と話がしたいし、早く君の"主殿"呼びを聞かせてあげたいね。」
山伏「……今更拙僧が主と呼ぶなど、虫のいい話であるかな？」
石切丸「そんな事はないと思うよ。きっと彼女なら喜んでくれるんじゃないかな？」
力なく笑う山伏を見て、石切丸は微笑みながら優しい声色で語りかけた。
山伏は一瞬驚いたような顔をするが、すぐにいつもの豪快な笑い声を上げる。
山伏「カカカカッ！では、心置きなく呼ぶとしよう。……ところで、お主は何を話したいのだ？」
石切丸「居なくなった理由を聞きたいんだ。それで、無理矢理でないのなら色々と…ねぇ？」
山伏「……そう…であるか。」
見付けない方がいいのでは……と、恐ろしい程に輝く笑顔の石切丸を見ながら、山伏は思った。
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嗣美 - ふふおさん» コメントありがとうございますっ！長曽祢さんの夢小説少ないですよね。私もそれが悲しくて自分で書いてしまいました。なので、楽しんで頂けて嬉しいですっ！これからも楽しんで頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年9月26日 1時) (
レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
ふふお(プロフ) - 長曽祢さんの夢小説は比較的数が少ないので、この小説だけが供給源です！ 楽しみに待ってます！！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 0eff09d945 (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - 「」さん» コメントありがとうございますっ！五つもあるので結構長いと思いますが、それを一日で全て読んでくださるなんて嬉しいですっ！！続きは只今作成中ですので、暫しお待ちを。 (2017年9月17日 19時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
「」 - 今日、この作品を見かけまして一番初めから見てきました！！息をする間もなく見終わる位にパソコンに食いついていましたｗ。続きがとっても気になります！！更新待ってます！ (2017年9月17日 14時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
嗣美 - リズさん» コメント、応援、お褒めの言葉をありがとうございますっ！！いえいえ、そのお言葉が励みになりますから、とても嬉しいですよっ！(*´ω｀*) (2017年8月3日 17時) (レス) id: c02e9c13bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗣美 | 作成日時：2017年6月18日 20時
