キュウジュウロク ページ6
そんな緊張感もへったくれもない探偵社の面々を見て刑事はため息をついた。
「そこまで云うなら見せてもらおうか、その能力を」
「おや？それは依頼かな？最初から素直に頼めばいいのに」
「ふん、なんの手がかりもないこの難事件を相手に、大した自信じゃないか。60秒計ってやろうか？」
「そんなにいらない」
そう言うと乱歩は眼鏡を取り出した。
「よく見てい給え敦君新八君。これが探偵社を支える能力だ。あの眼鏡を掛けると乱歩さんは超推理のスイッチが入る」
「ちょっと僕眼鏡替えてくる」
「新八君......一寸それは......」
『『『『諦めろダメガネ』』』』
「こんな時だけ息合わせるなァァ！！」
新八の叫びに「そうだね！」と力強く同意してくれる者なんてこの場にはいない。全員、やれやれ......といった目を向けてくる。エリーまでもがちょっと引いたように見てくる。エリー......アンタ表情あったんだね...なんかごめん。
「......異能力、《超推理》！！」
乱歩は眼鏡を掛けると、ちょっとして言った。
「なるほど」
「なにがなるほど、だ。犯人が判ったとでも言うのか？」
「勿論」
「はあ？」
ニヤリ、と口角を上げると乱歩は手を持ち上げた。
「犯人は＿＿＿君だ」
＊＊＊
そこから先はトントントントン進んで行った。犯人わかりーの、動機わかりーの、乱歩さんすごいーの、え？異能力じゃないの？それはすごいーの！！といった感じだ。特に新八は何もしなかったし、手の出し様がなかった。強いて言うなら、異能達が『扱いがひどい』と言って新八をボコボコにして言ったことだろうか。どうも出番が少なかったのがご不満らしい。ひとしきり文句を言うと自分から勝手に消えていった。
「なんだか僕だけ締まらないなぁ......」
新八がそうため息をついた所で、今日はおしまい。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
まとめはまた出します。
ちなみに、次回は青の使徒を飛ばして番外編(？)を入れます。小説の方だと青の使徒編は時系列がずれるのでそちらに合わせます。
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ゆき - 面白いっす (2021年5月8日 20時) (
レス) id: c80af731ce (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - 面白かったです。もし良かったらまた更新してください！楽しみに待ってます。 (2021年2月14日 4時) (レス) id: fa69b06ebb (このIDを非表示/違反報告)
chia - 面白かったです！更新楽しみにしてます。 (2020年10月7日 22時) (レス) id: 03c180f639 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめこ(プロフ) - みたらし団子ちゃんさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです！！ハイタッチに関しては……友達パワーというやつですね(忘れてたとは言えない) (2020年9月2日 18時) (レス) id: 4054d1e014 (このIDを非表示/違反報告)
みたらし団子ちゃん(プロフ) - 名前が気になって1から読みましたがずっと笑いながら見てますwww続き楽しみにしてます！！ゆめこさんのペースで頑張って下さい！あ……あと気になったんですが、エリーと太宰さんってハイタッチ出来る…んですか？笑 (2020年9月1日 9時) (レス) id: 031454a478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずゆめこ | 作成日時：2019年7月5日 22時
