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〜 JIN side 〜









どさり、

持っていたカバンが落ちた。





『A!!!』





少し強引だったかもしれないけど、彼女を僕のほうに引き寄せた。



春の強い風がちいさな彼女を車の前に飛び出させたから。





「びっ、くりした」





騒がしいギャラリー。

目をぱちくりする彼女。





カバンなんてそっちのけで膝を折り、彼女の目線と同じにする。





『A、危ないから僕と手を繋いでおこうね。絶対離しちゃダメだよ。約束できるかな?』





彼女は首を縦に振った。




僕はちいさな手を握りながらカバンを拾い搭乗口に向かう。





「ありがとう、オッパ」





僕を見上げるちいさなキミ。






クールで何を考えてるかよく分からない、そんな彼女は近寄りがたい女のコだった。



女の子ってふわふわしててかわいくてやわらかい感じだと思ってたから。淡いピンク色みたいだって。



でもそれは僕がオトコだらけの中で生きてきちゃったから。彼女に対する第一印象は、完全に僕の偏見だった。




それに気づいたのは初めてのステージで彼女がメンバーの誰にも話さず、点滴を打ちながら舞台に立っていたことを知ったライブ終わりの夜。





『じゃあお礼に、タイに着いたらオッパとデートしてくれる?』

「また食べ歩きツアーするの?」

『ヤ〜!!!なんでそんな嫌そうな顔するんだよ〜!!!!!』






あの日、僕は誓ったんだ。



僕のちいさな女神さまを守れるようにしっかりするんだって。強くなるんだって。





「衣装着れなくなったら怒られちゃう」

『大丈夫だよ、Aは今よりもうちょっとむっちりしたほうが僕はそそられ...』

「いや、わたしじゃなくてオッパだよ。それ以上豚になってどうするの?え、ほんとに豚になりたいの??」




あ、でも、オッパよりダンス上手い人新メンバーに加えたいからいいかも。オッパはどうぞ豚になって??だなんて...




彼女の冷たさは今日もあいかわらずである。

僕の愛なんてたったの1秒で絶対零度の世界へ。






それでもね、僕は諦めないよ。

今日よりも明日。明日よりも明後日。




もっと頼りがいのあるオッパになりたいんだ。

トクベツな “ オッパ ” になりたいんだ。





僕の心を変えさせてくれた女神さまのために。








愛しているよ、僕のちいさな女神さま。





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かぼ - 続きすごく気になります!面白かったです! (2021年8月7日 16時) (レス) id: 5f0961fe40 (このIDを非表示/違反報告)
愛真 - はーい (2019年3月29日 17時) (レス) id: ba091c410e (このIDを非表示/違反報告)
わーるどわいど(プロフ) - 愛真さん» ありがとうございます!がんばって書くので楽しみにしててください〜 (2019年3月17日 19時) (レス) id: 25de4f4452 (このIDを非表示/違反報告)
愛真 - 続きが楽しみです! (2019年3月12日 22時) (レス) id: ba091c410e (このIDを非表示/違反報告)
愛真 - 楽しいです!この話好きです! (2019年3月11日 6時) (レス) id: ba091c410e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わーるどわいど | 作成日時:2019年2月4日 20時

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