愛されすぎて困ってます。

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〜 Taehyung side 〜






おれの初恋のひとは、女神さまだ。





『Aヌナー！！ジュースもってきた！』





撮影でやってきたサイパン島。ホテルのプールで浮き輪に寝そべりのんびりしてるヌナ。




ジュースをテーブルに置くとヌナが手招きしておれを呼んだ。





『なにヌナ...っ、！』





鳥の声も太陽もなくなった。





目を開ければ、２人だけの真っ青な世界。






ぶくぶくぶくと白い泡。

揺れる長い黒髪。





｢ふふ、テヒョナびちょ濡れ｣





いたずらっ子みたいにわらうヌナ。




ああ、

おれはどうやら、

人魚の女神さまに出会ったようだ。





『...Aヌナ、』





背中に腕をまわしてそっと抱きしめる。




ずるいなあ。




いつもは誰よりも冷静で静かで大人なのに。

こんな魅力もあるなんて。





ヌナはほんとにずるい。






｢んー？｣





おれなんてぜんぜん魅力ないし。

おれなんてぜんぜんコドモだし...。




ヌナとは１歳しか違わないけど、おれは赤ちゃんみたいに見えてるんだろうなあ。





｢...怒った？｣





でも、あきらめるなんてできない。




ヌナはほんとに女神さまみたいな人だけど、だけど、だからってあきらめるなんて絶対できない。





だって、ヌナはおれの女神さまだから。






『ううん、おこってないよ？でも、』

｢ん？｣

『ちゅーしてくれたら許してあげる』

｢え、怒ってるじゃん｣

『えっ、おこってないよ？』

｢てか、いいかげん離しなさい｣

『やだ、ヌナともっとぎゅーするもん』

｢はーなーしーて！｣

『いーやーだー！！』






生まれてはじめて好きになった人なんだ。






ヌナはおれの運命の人なんだ。








愛しています、運命の女神さま






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