V.15 ページ15
錦「すばるくーん、起きてや〜〜!」
急に布団を剥ぎ取るもんだから寒くてうずくまる。
錦「おはようすばるくん!起きて早々悪いんやけどお弁当作ってくれへん?」
渋「…なんでやねん。嫌やわ。」
足元に投げられた毛布を足で掴んでかけなおす。
錦「……もお」
渋「カーテン開けんのはなしやで。」
錦「…学校行きたない〜〜!」
亮が嘘泣きしながら俺の上にグダーと乗っかってきたから勢いよく起きてやった。
渋「…制服ちゃんと着とるやん。あと行くだけやろ。そんくらいしぃや〜〜!」
錦「お昼ご飯がないやん。」
渋「学食でええやろそんなん。」
錦「嫌やぁ。すばるくんを感じるものを持って行きたいねん!」
渋「なんやそれキショいな。」
今日だけ!と手を合わせて頼んでくる。料理得意やないし困るわぁ。
錦「あ、すばるくんお留守番してる時押入れとか開けんといてくださいね?たぶん雪崩おきてすばるくん死にます。」
渋「死なんわアホ。…あ〜!!昼、適当もんでええやろ?」
錦「簡単なもんでええすよ!ありがとうすばるくん〜!」
おにぎりと昨日亮が買ったであろう冷食。チンしとる間に亮は学校に行く用意を再開。顔が整ってるだけあって制服も似合う。
錦「じゃあ俺いってくるから、すばるくんはしっかり休んでてくださいね!」
渋「おん、いってらっしゃい。気ぃつけてな。」
名残惜しそうにゆっくりドアを閉めて行く。
ここに暮らし始めてまだ短いはずなんやけど亮は俺に依存しつつある気がする。
俺に、というか自分以外の誰かやな。親にも何かしらの理由があるんやろけど1人にしとくんは可哀想やんな。
亮に拾われて良かったんかもな。ちょっと楽しみだしとる自分もおるし。今の所win-winな関係やな。
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作者名:△▼△■△ | 作成日時:2017年5月1日 1時