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V.11 ページ11

渋「EIGHTっちゅうとこにヴァンパイアはおんねんけど純血と混血ってのがあってな、俺が住んでるとこは純血しか居れへんねん。」

錦「ん〜、じゃあすばるくんは純血なんすね。混血ってどういうのを言うんすか?」

亮は両手を頰につけながら上目遣いで聞いてくる。自覚ないんやろけどあざといにも程があるでほんまに。

渋「俺もようわかれへんけど、たぶん噛まれてなった奴は混血やねん。でも混血と純血の子供は純血なんやて。」

錦「ふぅ〜ん。じゃあ俺がすばるくんに噛まれたら混血になるんや。」

渋「せやな。噛まんけどな。」

ちょっとまって!って大きい声出して一時停止する亮。なんや忙しなぁ〜こいつ。

錦「…噛まれたら一緒に住めへん!」

渋「まぁそうなるな。噛まんけどな。」

錦「やっぱり噛まんといてくださいね!」

渋「大丈夫や、噛まん。」

錦「…そんな言われると寂しいですやん〜」

顔をクッションに埋めてぐで〜っと俺から離れる。

渋「なんやそれ、めんどくさい女かお前は!」

クッションから目を覗かせてまた一時停止。

渋「で、亮はなんで1人で暮らしとん?」

錦「…あぁ、こういう経験も必要だ!とかいわれて一人暮らしさせられてんすよ。たぶん俺が邪魔なだけなんすけどね。」

寂しそうな顔をして目をそらす。
なんか心臓ぎゅう〜なったわ。

渋「…まぁ今は1人でじゃないけどな。」

錦「せやねん、すばるくんが居んねん!」

今日1の笑顔。こんなん見せられたら一緒に住むんも悪ないなぁなんて思ったり。

渋「ちゃんと学校行けばの話やけどな。」

錦「わかってますよ!あ、陽落ちてきましたしそろそろ行きますか。」

渋「おん。」

財布とスマホを持って体を伸ばしながら玄関へ向かう。

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作者名:△▼△■△ | 作成日時:2017年5月1日 1時

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