ワンダショ追っかけ女子高生 (ページ8)

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正午

いつもお昼ご飯はなっちゃんと食べていたのだが、最近彼氏が出来たらしくここ最近は一人。

教室でお弁当を広げて食べていると、クラスメイトから呼ばれた。

呼ばれた方向に目を向けると寧々ちゃんが立っていて、思わずお弁当をそのままにして扉へと駆け寄った。

「寧々ちゃん！どうしたの？」

「えっと……お昼、1人なの？」

「うん、友達と食べてたんだけど最近彼氏が出来たみたいでさ〜」

と笑うと、寧々ちゃんはすこし俯いて、「そう」と言った。

何か言いたそうにしていたので、首を傾げる。

「あの……一緒にお昼、食べない？
えっと、生徒手帳拾ってくれたお礼もしたくて」

承諾すると寧々ちゃんはほっとした様子で「じゃあ、お昼取ってくる」と自分の教室へ戻った。

自分の席で座って待っているとしばらくして、寧々ちゃんは可愛いつつみを持って私の前の席にちょこんと座った。

食べている間、私が寧々ちゃんの歌に対してべた褒めしていると恥ずかしそうに「ありがとう」と言った。

しばらくずっと私の話を楽しそうに頷いて聞いていた寧々ちゃんが「ねぇ」と口を開く。

「よかったら、もらって」

そういってフェニックスワンダーランドのチケットを2枚くれた。

「えっ……いいの！？」

「うん、拾ってくれたお礼」

寧々ちゃんは笑い、「でね」と言葉を続けた。

「…今度の土曜日、昨日練習してたショーをワンダーステージでやるの。
Aの都合が合えばでいいんだけど、よかったら見に来てれたら嬉しい」

そんなこと言われたらいくしかないでしょう。

寧々ちゃんの両手を掴んで、「ぜっったい行く」と見つめたら「あんまり見ないで…」と視線を逸らされた。