ワンダショ追っかけ女子高生 (ページ12)

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「─────って感じでほんとに凄かった！！！」

「いつもAって細かい所まで見てくれてるよね」

「そりゃファンだからね！」

恥ずかしそうにしている寧々ちゃん。

「ありがとう」と微笑まれた途端私の口角は大気圏を突破した。

それからというもの

毎週土曜日になると一人でフェニックスワンダーランドに訪れ、ワンダショのショーを見るようになった。

あの生徒手帳を拾ったときからすっかり彼らのショーの虜となってしまったのである。

そして声をかけてくれた日から寧々ちゃんとはご飯を食べる仲になった。

「あ！ごめん。今日水筒忘れちゃったから自販機買いに行ってくる」

「ついていこうか？」

「大丈夫！先食べてて！」

「わかった」

で、私は水筒を忘れてしまった為学校の自販機で水を買いにきたわけなのであるが。

何故か私はペットボトルと一緒に神代先輩に校舎裏に拉致されていた。

「神代ー！！どこだ！！！天馬はもう捕まったぞ！！！」

今私は神代先輩と壁に挟まれている。

息がかかるくらい近くて心臓がどくどく鳴っている。

また司先輩とばっちり食らってるんだ…と思いながら恐る恐る神代先輩に小声で喋りかけた。

「あ、あの…」

すると目の前の神代先輩はしー、と人差し指を口元にあてた。

「……行ったみたいだね。すまないね、巻き込んでしまって」

「いや、あの……いいんですけど………………」

「？」と首を傾げている神代先輩。

あっ…顔が良い……

あっ違う

「あの、近いです！」

あぁ、と両手をパッと離して神代先輩は笑った。