【dcst】科学の世界なのに非科学的な私 (ページ45)

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「ほんとにそれだけ？それにさっきの言動。まるで…全て分かってるみたいだったよね」

『はっはっはー！君のような勘のいいガキは嫌いだよっ！！』

「俺はもうガキじゃなくね！？」

『まだ19でしょ！？』

そんなバカみたいな話をする

だが、私は無言になって真面目な表情を見せる

『…ルリ様の病名は“肺炎”。今さっきのは、肺炎レンサ球菌が周りの無害な菌にまで毒の遺伝子を入れて仲間増やすっていう必殺技。だから倒れたんだよ』

「Aちゃん…なにを…」

『でも、サルファ剤は肺炎レンサ球菌に効く抗生物質。つまり、これからガンガン投与していけばもう助かるってことよ。ルリ様は。』

「なんでそんなこと、Aちゃんが知ってんの…！？」

『私は転生者なのさ。って…この説明千空にもしたっけ。ほんで、この世界の殆どのことを私は知っている。だからだよ。簡単でしょ』

私はゲンに向き直り、そう告げる

「てん…せい…！？」

『その驚いた顔。良いねぇ、ゲン！！いやー、千空は淡白だったからさ。めっちゃ頭良い人ってそんな感じなのかなぁ？ゲンぐらいのオーバーリアクションが心地いいよ。』

「転生って結構凄いことなのに千空ちゃん冷静だったの！？」

『まあ、私が異様に大人っぽかったり頭良かったりするのはそのせいってこと。前世の年齢プラス今世の年齢だからね』

「それは納得〜…。でも、なんでこの世界のこと知ってんの」

『それは企業秘密！種明かしできません！』

自分の口の前でバッテンする

「その知識はどう使うつもりなの？」

『やっぱそこ聞くんだ。千空も聞いてきたなー。答えは“あまりこの知識を利用しない”。強いて言うなら、みんなを守ったり、血を流させたりしないようにする』

「そっか〜。いやぁ〜、良い子ちゃんだね？」

『お、いつものゲンに戻ってきたな面倒くさいから二度と戻らなくて良かったのにぃー！』

「これからどうなるのか知ってんの？」

『知ってるさ勿論。こっからルリ様に薬を投与し続けて、ルリ様治ったら千空が村の人から認められて…あとはそうだね、司帝国の奴らが来るってことかな？』

「そこまで知ってんのね…」

『でも大丈夫。私は千空側だから。ゲンが千空とコーラで同盟組んだように、私も瓶ラムネで同盟組んでんの。誰も血を流させないように善処する』

「戦い系は俺は専門外だからね〜。Aちゃんに守ってもらっちゃおうかな？」

『私も超人じゃないから完璧は無理だよ…？』