【dcst】科学の世界なのに非科学的な私 (ページ37)

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「「オオオオ！！！」」

村人の感嘆の声が上がる

金狼とマグマの力は同じくらい
良い勝負をしているからだ

『(でも、金狼は近眼。近眼さえなかったらもう金狼の圧勝だったのに。)』

マグマが焦りを感じたのか、金狼から距離をとる

「マグマが遠くに離れたら急に金狼が目…グググって…」

『っ！！スイカぁぁぁ！！！』

戻ってきたスイカが、高い棒によじ登って戦いを見ていた

「金狼の目はきっと！ボヤボヤ病なんだよ！！スイカがそうだからわかるんだよ…！！」

『そうか…流石スイカ！！』

少しオーバーリアクションをする
だって、知らない風にしないとじゃん？

…でも正直、これでスイカが戻って来なかったら私が言わなきゃって思ってた
それにスイカが無事で良かった

スイカは、ルリ様の前まで走って行ってクルクルする

そしてただのスイカになって坂を利用してボインボインと転がり、スイカのかぶりものを投げた

「科学の目だよ！金狼ーー！！！」

金狼はスイカのかぶりものをかぶる

いや…

「「「(なんだこの不審者)」」」

『アッハハハ！！』

スイカと金狼で全く雰囲気が違い過ぎて笑うしかなかった
スイカの可愛い要素はいずこへ…

でも、視界が鮮明になった金狼はマグマの攻撃を軽々避ける

マグマも、圧倒的な戦力差に困惑しているよう

「感謝するぞ科学に。スイカ、千空…！！」

そう呟き、「覇！！！！」と言い攻撃をマグマに入れる

「教えてやるマグマ。科学で目さえ克服すれば、俺はとうにお前の力を超えていたのだ…！！！」

その言葉と共に、大きな歓声が上がる

「カッコいいんだよ金狼…！でも、そのマスクかぶったまま言ってもアレなんだよ…！！」

『スイカさんやぁ…褒めるか貶すかどっちかにしようやぁ…』

すると、マグマが金狼に何か話している

『(かぶりものの事、ルールを確認しに行けって言ってるとこか…。あぁ…見たくない。)』

原作改変はあまりしたくない。したくないけど…！

私は、自分の服をぎゅっと握り、眉間に皺を寄せる
マグマがどんなに卑劣だろうと向き合わなきゃ…

「審判！この仮面は明らかにスイカが俺を助けようと投げ込んだ物だ！俺はそれを分かっていて被った！！反則であれば俺の負けになる。ルールはルールだ！！」

金狼はマグマに背を向け、ジャスパーに確認しに行った

ゴッ

それを見計らってマグマが金狼の頭を殴った