【dcst】科学の世界なのに非科学的な私 (ページ30)

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そんなこんなしてたら、金狼銀狼がワクワクした顔で槍を持ってきた

「ほらぁ、こんならいっぱい！ガラスだっけ？？すごい研究室もできたし、銀の槍とか作れるんじゃないかな〜って！」

『(そうやって、希望を胸に抱いてる自分大好きでバカな調子乗りが一番扱いやすいんだよ銀狼…)』

ホント、銀狼を憐れに思う

「ククク、そ〜うだ。ガラス容器がらできた今、いよいよ万能薬の最難関素材！腹くくって採りにいくしかねえわなあ…おし、銀の槍だけ作ってやる」

銀狼の調子を乗らせるように煽って、やる気を出させる千空
あくどい…

「やぁああ、ゴメンねぇぇ金狼！！僕ってホラ可愛がられるタイプでさぁ」

『煽るな煽るな。それに、千空がそんな一人を可愛がるなんてことすると思ってる銀狼はバカだよ』

「あぁ、Aの言う通りだ。1ミリも可愛かねえよバカ。代金は文字通り死ぬほど高ぇぞ銀狼。マジで即死もある危険度MAXエリアで、テメーの命を張ってもらう…！！！」

あーあ、銀狼かわいそ。
まあ、そんなこと1ミリも思ってないけど

銀を槍にコーティングさせて、銀の槍を作る千空

「やったぁあ！ついに銀の槍ぃいいい！！！ありがとぉ千空ー！！！」

『早速忘れてるよ、さっきの千空のセリフ。命を張ってもらうとかなんとか言ってたじゃんか』

「とっとと出発すんぞ。最難関素材ゲットの旅にな」

『ちなみに千空さん。銀狼の仕事は何かな』

「あ゛ー、銀狼の仕事は、チームの護衛だ」

「(護衛銀狼…！！！)」

目をキラキラさせてる銀狼を、私は横目で見る

『さぁスイカ、一緒にチョークと遊んで待ってようよ！』

「スイカ達は着いて行かないんだよ？」

『危ないことに首は突っ込まないよスイカ！』

「あ゛ー、その方がおありがてえ。ガキ二人と爺さんは足手まといだ。良い子でお留守番でもしてろ」

『そんなこと言いながら、私たちのこと心配してのことでしょ。ツンデレなんだからぁ！』

「うるせぇわAテメー」

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チョークと遊んでたら、例の十六歳三人組が戻ってきた

明らかに緊迫してる
銀狼なんか恐怖から立ち直れなくなってる

…そりゃ怖いよ
目の前でカラスが死んだんでしょ？
銀狼に至っては恐ろしい幻覚まで見えた
死を目の当たりにしたんだ
私だって怖い

「姉者を救うためなら命などいくらでも賭ける！私のスピードならば…」

『待ってコハクちゃん』

私はコハクちゃんを止める

千空も遮り、ポツリポツリと話し始める