【dcst】科学の世界なのに非科学的な私 (ページ11)

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そっから、クロムの倉庫の石を鑑定したり、金の槍を作って金狼を買収したり、コハクちゃんがルリ様に温泉水を届けたりした

私は千空たちに着いてたのでコハクちゃんのとこは見なかったし、もっと言えば石や科学の話なんか一ミリもわからなかったので割愛

もっと科学の勉強しといたら良かったなぁ…と今更後悔する

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夜は更け、森の中を散歩してた

ふと、えぐえぐと泣く声が聞こえた
クロムの倉庫からか…

今頃3700年前の話を聞かしてるんだろうなぁ

今思うと、いかに便利な世界だったのかとしみじみ感じる

クロムの気持ちも分かる
体験してなくても悔しいよなぁ

それに、クロムは優しい
いや、この村の人自体が優しいから

他人の不幸を自分の事のように悲しめる

私がいざクロムの立場になったら…
私は泣けるだろうか

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夜が明けた

『(今日は一日中科学の話を二人にする日か)』

正直そこは聞かなくて良いので、妖術で遊びながら村を歩く

野球ボール程の大きさの水を動かして、妖術に慣れる
これも立派な鍛錬

村を歩いてると、千空の話で持ちきりなことに気がついた
三者三様な意見を自由に言い合ってる

「村から追放された犯罪者」とか「俺が殺す！」とか「強いオトコ、イケメン」とか「石像の人が復活したんだったり」と名推理を披露するとか

全員が全員、拒否反応を起こしてる訳ではない
私だったらそんな冷静にはなれない

みんな考え方が柔軟だ

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日付が変わった

今日は科学王国民の3人とスイカが砂鉄を取りに行く日だ

まだもう少しゆっくり出来ると思って、森の中へ体術の鍛錬をしにいこうとした

が、クロムの倉庫の近くでスイカがマゴマゴしている

『スイカー？』

「あ、A！！おはようなんだよ！」

『おはよー』

「べ、別に石を盗もうとした訳じゃないんだよ！？」

明らかに動揺してる可愛い

『アハハ…何も聞いてないけどね』

「はっ！！」

咄嗟に両手で口を隠してる可愛い

『んー、別に良いんじゃない？役に立ちたいだけなんだよね？』

「！！なんで分かったんだよ！？妖術を使ったんだよ！？」

『強いて言うなら…スイカと長年一緒にいるから』

「さすがAなんだよ！」

すぐ褒めてくる可愛い

『クロムたちに“役に立ちたいだけなんだ”って言えば分かってくれる。絶対怒られないから。行ってきな』

「！A、ありがとなんだよ！」

ﾊﾟｧｧｧと明るくなって走ってった