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毒を以て毒を制す、という言葉があるように、皮肉には皮肉で返すべきなのであろう。





「あの(・・)佐伯さんでも涙が出るんやなあ」



あの日から、宮侑は希に私へ言葉を投げてくる。

しかも、わかりきった皮肉を。



その上面倒なのは、それのお陰で奴に好意を抱いている女子が私に冷たい目線を投げかけてくることである。

女子のそういう視線には慣れたものの、気に食わないのは変わらない。




「どうやら、佐伯Aは俺に乗り換えたって噂が流れてるらしいで？」



一人で歩いていた管理棟でそう囁かれたのは、桜の木が青々と茂るようになってからだった。



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作者名：あをいけ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/awoike_3th  
作成日時：2018年4月15日 19時

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