【クロロ】無条件的絶対愛 (ページ21)

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今後の展開等の続きは思いつきで書いているため更新遅いですすみません(泣)

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「Aね、団長が出ていって数分経ったら」

「クロロのこと傷つけちゃった、って大泣きし始めて…」

ふたりは彼女のあまりの心の脆性に何も言えなかったという。

彼女は優しすぎると、それは団員全員が思っていたことであった、どんな怪我や病気でも治してしまうが、自身に使用すれば寿命が縮んでしまう治癒能力も、流星街の子供たちを救うために能力を使うことも、今現在人を傷つけ泣いていることも、

「全部優しすぎるんだよあの子は」

「Aの弱点は完全に「ソコ」だよね」

全ての「愛」が詰まった彼女の優しさに、彼女自身が壊れてしまう未来を彼等はまだ知らない。

「アイツは元々闇(こっち)側で生きていい人間じゃねェからな」

鼻水を啜る音と嗚咽だけが部屋に響く、部屋を出ていったクロロの表情は何も変わっていないように見えたけど一瞬悲しそうな表情をした、一瞬だったから勘違いかもしれないけど。

マチもシズクも困ったような顔をして「団長呼んでくるから」と部屋を後にした、昔から一度泣き始めると泣き止むのに時間がかかる私の悪い癖。

クロロ、とふと無意識に名前を呟いたその時だった。

コンコンとノックが2回。

「…A、入っていいか？」

いつも入るぞって勝手に入ってくるのに、いつものクロロと少し違う、起き上がり、少し呼吸を整えてからドアを開けるもクロロは何故か部屋に踏み入れない。

どことなく落ち込んでいるように見えたクロロは私の瞳を捉えたままひざまづき、「俺が怖いか」と聞いた。

そんなことを聞かれるとは思ってもいなかった、一瞬吃驚して、でもすぐに首を横に振ってから思いきり抱きつけば、いつものように軽々と受け止めてくれた。

『……クロロ、さっきごめんね』

「さすがに少し焦ったが、そう謝るな」

クロロの「お前は悪くない」という言葉も、スっと涙を掬うその動作も、その全てが私の心を熔かし始めた。

「昔から泣き虫なのは変わらないな」

私の頭をポンポンと撫でてクロロは笑った、治さなきゃだよねと言えば「無理に治す必要はない」と、理由を聞けば

「…その涙がお前の優しさからきているものだからだ」

そう答えた、少し哀しそうに見えたのは気のせいなのか気のせいじゃないのか、わからなかった。

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