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「…」


はいってきた記憶は普段の自分とは思えないほど冷徹で、淡白で、Aの悲愴な表情がまだ頭の中を渦巻いている。


盗みも殺人も特に抵抗することなくこなしてきた、泣いて叫ぶこともない、そんなAが嫌と叫び、泣きながら飛び起きる程の夢を見た、その夢は何とも残酷で夢の中の俺は何をしているんだ、と絶望してしまう。


「大丈夫か、」


あまりにも落ち込んでいるように周りから見えるのか、フランクリンが声をかけてきた、その言葉から周りの団員はなんだなんだと面白そうにしている。


「また喧嘩でもしたの?」

「アイツも遅めの反抗期か?」

「いや、ちょっと色々あって団長傷心中でよ」


「…」


誰が傷心中だ、と言いたいところだが、仕方なく盗んできた古文書のページに手をかけるがとても集中できない。

今すぐこの状況を打破したいところ、といってもAに怯えられていちゃ無闇にこちらからは近づけない、刺激すればこれ以上に状況が危うくなる可能性が高い。



「(ただアイツから来てくれることを待つしかないのか、)」



いや待てないと立ち上がったその時マチやシズクたちが部屋から戻ってきた。


「…アイツはどうだ」

「…いやそれがさ、またけっこう泣き始めたから団長行ってきてくれない?」


私たちじゃアレは無理だね、とかなり懐かれているふたりが無理だと言っている、それにしてもまた泣き始めたということはまた何かあったのかと疑問に思っていれば


「ほら、団長はやく」と背中を押され彼女の部屋へ行くことになった。


「…」


廊下に来たあたりで彼女のオーラがかなり乱れているのが感じ取れる、これは早く向かわねばと歩く速度を早めた。

















その頃広場では何も知らない団員たちが一体何があったのかと事情を知っている団員に尋ねているところであった。



マチやシズクたちはAの叫び声を聞いたあたりから話し始める、位置の関係で広場に居たものや彼女と部屋が遠いものは、そもそも彼女の叫び声を聞いていないのである。


叫び声を聞いて部屋に向かえば、彼女は団長から引き離される夢を見たと大泣きしたこと、そのせいで団長が彼女から怯えられしまったこと、それで団長は部屋から一旦退出したこと。


「それでね、団長が出ていって今に至るんだけど、」


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カンナ(プロフ) - すごくおもしろいです。更新楽しみにしています。 (3月31日 8時) (レス) id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つっきー | 作成日時:2023年12月14日 21時

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