【クロロ】無条件的絶対愛 (ページ16)

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『新しい能力が必要だなっておもったの』

クロロは「新しい能力？」と面白そうに話を聞いている。

『私の念ね、知ってると思うけど細胞レベルまで操作できるでしょ』

『だから変異とか壊死させたりできるかなって思って』

そこからは先は読めたのか成程、と特に私に問い詰めることもなくクロロは納得した。

「でも実験なんて、わざわざ自分にしなくてもよかったんじゃないか」

俺でも誰でも実験台にすれば良かっただろと言うがそれは違う気がした、仲間にはたとえ実験でも攻撃したくない。

『傷ついてほしくないんだもん、それなら私だけでいい』

「…お前らしいが、その優しさが玉に瑕だな」

『？』

「で、結果は？」

『できたよ、けどまだまだ改善の余地あるかなって感じ』

もう少し時間の短縮を計って、あと触れた部位以外にもできるかなしてみないと。

「俺で試すか？」

『自分の体で試すから！もう！』

でも次にやる時はせめて完全にオーラが回復してからじゃないと、オーラありません回復できません、が次からは通用しないしなあ。

「まあ何でもいいが次やる時は気をつけてくれ、」

お前が怪我かなんかするとこっちは肝が冷えるんだ、と前のことがあってからクロロは前よりかなり過敏になった気がする。

『うん、ごめんねクロロ、ありがとう』

「ああ」

アジトに戻ればマチやシャルたちが面白そうにこっちを見てきた、私なにかしたっけなあと疑問に思いながら『なに？』と返答すれば、

「まーた危ないことしたんだって、団長から聞いたよ」

「するのは勝手だけど、あたしたちの目の届く範囲でしてよね」

「団長が来なかったら危なかったんだろ」

「こういうところAもまだまだガキね」

『…もうクロロ！！！！』

みんなに言ったらこれになるからやなんだよ、なんてみんなの前で言えるはずもなくクロロの名前を叫んだ。

クロロは多分この状況になって私が困るってわかっててみんなに伝えるの、伝えなくていいのに、当の本人は私の叫びを無視して本を読んでいるが、かなり口がニヤけている。

「せっかくAに良い情報教えてあげようとか思ったのに」

なんて私をまるで焦らすような言い方をするシャル、この男はクロロと違ってまたずるい。

『？なにそれ』

みんなも私もピンときてないみたい、もちろんクロロも。

「Aはもう完全に念も覚えた、来月には本格的に仕事にも参加する」

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