【クロロ】無条件的絶対愛 (ページ12)

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「そうだ、まだ名前を聞いていなかったな」とクロロは思い出したようにそう言う。

「俺はクロロ、クロロ＝ルシルフル」

『…わたしは、A、』

「Aか、きれいな名前だ」そう呟いたあとクロロは私に手を差し伸べる。

「本拠地(アジト)がこの近くにある、そこまで走れるか」

差し伸べられた手を握れば、纏わりついていた恐怖が取り除かれた気がして、

『…走れるよ』

教会の外へ出ることに私の体は拒むこともしなかった。

『…あ、でも目を瞑っててもいい、？』

「寧ろ瞑っていた方がいいかもしれない」

「よし、」と意気込んだクロロ、外からはまだ少しばかり銃声が聞こえる。

「ここを一気に切り抜ける」

「心配しなくても俺がこの手を離すことはない、絶対にな」

「帰ろう、A」

クロロは私の命の恩人だ、あの時あの場にクロロがいなかったら間違いなく今の私は此処にいなかっただろう。

『…懐かしいなあ』

ただの散歩のはずがかなり思い出に浸ってしまった、教会を離れて私はふたたび歩き出す。

まず私の能力を振り返ってみよう今の私に必要なのは(ヒソカとの戦闘も踏まえて)もちろん経験も大事だけど、

『新しい能力、』

「生命の愛(レヴェリー)」について、これは「生命を生み出す」能力だけど、ぶっちゃけ植物より虫とか動物の方が造りが複雑だから生み出すの難しい。

細胞レベルならまだしも、遺伝子レベルになるとさすがに生み出すのに時間もかかるし、完璧に生み出せない(再現不可)かもしれない。

『まあ逆に言えば細胞レベルは操作できるんだよね、』

決して簡単なことでは無いけど細胞レベルを自由自在に操作・変化させられるようになれば、

『…クロロに褒められる、？』

結局私はクロロのことしか頭にないのだ、頭の中から団長のこと無くせばもっと考えて動けるようになるんじゃない？なんて馬鹿にされたことがあるくらい。

細かいことは置いといてオーラもある程度は回復してきたし、そこそこ体力も残っている。

気づけば郊外まで歩いてきたみたい、試すなら今かな、と辺りに誰もいないのを確認して小さい生命を何匹か生み出した。

実際の生命に触れたほうがきっといいのだろうけど、完璧にできるまでは自分で生み出したもので我慢しよう。

『…理想は「突然変異」と「細胞壊死」ってところかな』

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