元 29 ページ29
.
紫耀が降りていって、電車の中には私と女の人のみになった
「あの」
少し遠慮がちに声をかけてきた女の人に、バクバクと心臓が騒ぎ出す
「さっきの人、彼氏ですか？」
「…いえ、ただの友達です…」
「…そうですか、急にすみませんでした…好きな人にそっくりだったもので」
「そう、なんですか。全然、大丈夫ですよ」
私がそう言うと、少し頭を下げてさっきの位置にまた戻った彼女
次に停まった駅で降りていったんだけど
…怖かった
{ 大丈夫やった？
紫耀からLINEが来てたことに気づいて、慌てて返す
今の人彼氏ですかって聞かれた }
{ やっぱり俺ってバレてたんや
紫耀とやり取りをしていると、あっという間に自分の最寄りの駅に着いた
駅着いたから、またね }
紫耀にそれだけ送って、電車から降りた
.
.
「ねえ、あの子ってさ…」
帰り道、長妻は立ち止まって俺を見た
それに答えるように、俺は長妻の目を見て
‘‘ 言うな ”
そう、目で伝えた
「…気を付けなよ」
長妻と別れてからも考えるのはそのことばっかり
最初は、全く何も思わんかった
出会ったのは焼肉屋の廊下
トイレに行きたくて、でも紫耀がめっちゃ肉食ってるから急がな、そう思って個室を飛び出した
瞬間にAとぶつかって
ぶつかったのは俺の方やのに、彼女は全く俺の所為にはしなくて
俺の所為で俺のTシャツに彼女のファンデーションがついてもーた時も、自業自得やのに彼女はどうしようって焦ってて
紫耀が一緒にご飯食べようって言った時は正直何言ってんねんこいつって思った
ファンやったらどうすんねんって
でも、俺らを見ても全く騒がない彼女は、俺らのことを知らんのかなって
一か八か、連絡先を渡してみた
彼女は固まってたけど、俺は気にせずトイレに行った
戻ってくるともう彼女の姿は無く
後になって不安が襲ってきて、個室で肉を頬張ってる紫耀に聞いた
「ほんまに俺らのこと知らんのかな」
「さあ」
紫耀から返ってきたのはその一言だけ
メアド覚えてないから電話番号書いてもーたし
でも、後々、不安になる必要は無かった
帰ってからかかってきた彼女からの電話に、この子は大丈夫や 直感的にそう思ったから
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4348人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
+ - 芸能人の画像を貼るのは犯罪ですよ？加工画でも…。ファンならマナー守ってくださいね？こういうファンがいるから、ジャニーズはだめだと言われるんですよ (2021年1月26日 8時) (
レス) id: 5873f0fb76 (このIDを非表示/違反報告)
こもね(プロフ) - はじめまして、楽しませていただいてます！ ひとつだけ気になって、1ページめのSe xyZoneのスペルがZoonになってしまっています、、！ ここでは固有名詞として使われていると思いますので、確認なさったほうがよろしいかと思いお声がけさせて頂きました...！ (2017年12月25日 22時) (レス) id: b89f9c806b (このIDを非表示/違反報告)
藤井&小瀧♀ - コメント失礼します！元担の画像かっこういです。 (2016年12月28日 19時) (レス) id: 2630609892 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - はじめまして！今日1日で本編読みきっちゃいました（；＿；）とってもとっても感動しました！続編も応援しています(^_^) (2016年8月30日 14時) (レス) id: 7f2dee625b (このIDを非表示/違反報告)
あおゆり(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に面白くてドキドキしっぱなしでした。続編希望です！ (2016年8月28日 10時) (レス) id: 4dddcbb757 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ようかん(羊羹)
| 作成日時：2016年8月14日 2時
