『 元 担。』

元 15 ページ15

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「…は」









勇太から、あと10分ぐらいでここに着くという連絡が入ってすぐ









{ 下着いた。部屋の鍵開けて








平野からこんなLINEが届いた

と、同時にインターホンが鳴った




オートロック式のこのマンション


平野は既にドアの前まで来ているということ




…いや、流石にこのままだとまずい気がする



だって、もし平野を私の部屋に入れたとする



下手したら勇太と平野バッタリだよ


あらこんにちは状態になっちゃうよ




…いや、中に入れなくても私が急がないとどっちみち下でこんにちはじゃん…





そうとなれば走るしかない









下まで行きます！ }









平野にそう返事をしながら部屋を飛び出して、中々昇ってこないエレベーターにイライラ



やっと着いたエレベーターに乗り込んで


早く早く早く、と呪文のように唱える


もちろん心の中で







エレベーター内にアナウンスが流れて、1回に到着


扉が開くのとほぼ同じタイミングで隙間をすり抜け、広いロビーを全力疾走し、そこの角を曲がればもう…




やった間に合っ…









「あ、A」









「わ、Aちゃん、the･部屋着やん。」








この際部屋着でもなんでもいい


とりあえずこの状況を把握したい



よっ、と右手を上げたマスクにキャップと完全防備な勇太と、今日はハットだけの平野が仲良くロビーの端にあるソファに座っている









「…勇太」








勇太にどうゆうことか説明してもらおうとすると、平野が突然話し出した









「神宮寺とAちゃんって幼馴染みやったんやねー平野初知りー」









いやだって言ってないし


それにどうせ勇太がさっき言ったんでしょうに



私は一切そんな話していませんもの


逆に前から知ってたら怖いから。









「とりあえず部屋行こうぜー」









「俺こんなとこ初めて入った。もうホテルやん、俺このロビーに住めるわ」









2人は楽しそうに話しながら私がさっき全力疾走してきたロビーを軽い足取りで歩いて行く




…ちょっともういろいろ疲れたんですけど









「何してんだよ！エレベーター来ちゃうだろ！」









「置いてくでぇー」








…なんで君たちにそんなこと言われなくちゃならないのかなあ




…ダメだ、最近イライラしすぎだ









「早く！！」








「…はいはい！！」








はぁ…とため息をついて、エレベーターに向かった。








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