#Story_1 ページ3
『あ、あの、り、琉くん...?』
琉くんは、衝撃的な発言のせいで、転校生にも関わらず一人でいた。
私は、その琉くんに話しかける。
外面を作るのは、数少ない私の出来る事だった。
でも、初めて"好き"だと思った相手に、それは出来なかった。
途切れ途切れになってしまう言葉を何とか並べて、琉くんに話しかける。
「ん?なぁーに」
彼は"群れ"を嫌う。
一人だったら、相手してくれるのかな?
そんな淡い期待を胸に、勇気の一歩を踏み出した。
『...わ、私、あなたと友達になりたいの』
「...?
僕、魔法使いだけど?」
『っ...』
明らかに、私のことを嫌っている。
だけど、何とか私のことを覚えて欲しかった。
『私ね、あなたの隠さない態度を尊敬してるの。
あなたと一緒にいたら、私も隠さずに生きていける気がするの。
勝手な考えなのは分かってる、けど。
...ダメ、かな?』
しばらく、沈黙が流れた。
その後、「ふはっ」と噴き出すように笑いを零した。
とても、キレイな笑顔だった。
「君、面白いね。
良いよ、僕でいいなら友達になろう。」
『!
ありがとう、琉くん!』
喜ぶ私の口元に、琉くんは人差し指を近づけた。
少しだけ、指は輝いて見えた。
「僕のこと、ぶるーくって呼んで。
ね、A」
『っえ、
ぶ、ぶるーく...』
「よく出来ましたっ」
そう言って、またにこやかに笑う。
胸の奥で、何かが締め付けられる。
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aru。(プロフ) - Kさん» わー!!ありがとうございます…!!この作品では2視点で書いてるので、上手く繋がるように頑張ったので…嬉しいです!是非色々繋がってるとこ…見つけてみてください…! (2月29日 21時) (レス) id: b6ba47d0e8 (このIDを非表示/違反報告)
K - 最高な作品ありがとうございます!!! 嘘で塗り替えられた記憶とあった事実のこと……深く考えられていてすごいと思いました!! (2月29日 21時) (レス) @page23 id: ca68b6c668 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - 愛璃さん» 文字化けはあとがきに書いていませんでしたが、変換して調べて下さりありがとうございます…!お話に付き合っていただきとても嬉しいです!ありがとうございます! (6月25日 7時) (レス) id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
愛璃(プロフ) - 完結おめでとうございます!!今回のお話もとっても面白かったです!真実が分かった時鳥肌でした…途中で出てくる文字化けも変換したのですがそういうことだったんですね…!次の作品も楽しみにしています!更新お疲れ様でした!これからも応援しています。 (6月25日 0時) (レス) @page23 id: cc5155de71 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます!考察できるようなお話作りたいなあと思ってたので嬉しいです〜! (6月21日 17時) (レス) id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aru。 | 作成日時:2023年5月31日 18時