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幽体離脱しているかのように、頭がふわふわとした状態が続いた。
疲労が蓄積し過ぎたのか、それとも三ツ谷一家せいか。
ルナちゃんの発言は、あの状態で三ツ谷君に運ばれたということなのだろう。
少女マンガのような、お姫様扱い。憧れていた時期はあったが、今となっては無縁だし、夢見るだけでも残酷だと思っていた。
「Aさん?」
三ツ谷君のたくましい胸板、脈打つ鼓動、そして細いようで私を支える腕の力。
「すみません、調子に乗ってしまって」
「……」
「本当にすみません。怒るのは俺だけにしてください」
あの後、携帯の着信音によって続くことはなかったが、気まずい空気が私達の間に流れた。
三ツ谷君は、そっと降ろして立たせてくれたものの……。
ルナちゃんとマナちゃんには惜しまれたが、一度帰らなければならず、現在、三ツ谷君と2人で私の家まで歩いているところだ。
「あの、三ツ谷君」
「っ!はい!」
私が言葉を発しないがために、誤解を与えていたらしい。
「私は怒ってないです。そのう、無理やりって感じじゃなかったし、むしろ、嬉しかったで……す!?」
あれ、頭が働かなくて日本語も使えなくなったか?
「あ、いや……!」
慌てて口を手で押さえるが、既に遅し。三ツ谷君が固まったのは、わずか数秒。
「本当ですか?そのように、これからも大事にしたいと思ってもいいですか?」
その発言をした彼の瞳は、逸らすことを許さないように見えた。
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イヤシ・モトム(プロフ) - テトさん» 再度、ありがとうございます。ですよね、私も同感ですよ。きっと毎日、あははウフフな世界になるんでしょうなー。三ツ谷隆という名の、あったかハ◯ムが待っている…! (2021年5月30日 22時) (レス) id: 496586e805 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - イヤシ・モトムさん» もう間違いないですよ最高の判断です私めが断言致します。とりま金全部払うから家におって欲しい家のこと全部任したい添い寝してほしいですよねみんなそんなはずs((((殴 (2021年5月27日 16時) (レス) id: 7bb6222e5a (このIDを非表示/違反報告)
イヤシ・モトム(プロフ) - テトさん» ありがとうございます。相手は三ツ谷氏で間違いなかったですかね?もう最高の主夫ですよね、その気持ち分かります…! (2021年5月22日 21時) (レス) id: 496586e805 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - むっちゃ好きっす結婚してください(??) (2021年5月19日 23時) (レス) id: 7bb6222e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒ごまおはぎ | 作成日時:2021年5月16日 22時