縁無 2

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『ここ！？』
颯太「ん……」

細くて軽いはずなのに体重をかけられたら意外とぐっと来て、二階の部屋まで登るのにかなり体力を消耗してしまった。ベットに近寄って、内村くんをそっと寝かせる。額には汗が滲んでいた。

颯太「あっつ……、」
『…また熱上がっちゃったかな』

さっき買ってきた冷えピタを、内村くんのおでこにペタリと貼る。あ゛ー！って声が聞こえたけれど、それはとりあえず無視。

颯太「……ありがとね」

内村くんはそう言うと、ふぅっと目をつぶってしまった。しばらくすると寝息が聞こえてきたから、多分相当だるかったのだろう。ふうと一息をついて、辺りを見回す。

さっきも思ったけど、綺麗な外見とは打って変わって、お家の中はなかなかにものやゴミで溢れていた。こんなとこで暮らせない！って訳では無いけど。実際今内村くんの部屋を見てみても、片付けされている様子は無い。

颯太「ん…………」

後ろから声が聞こえて振り向いてみると、内村くんは布団に手をかけながら、眉間に皺を寄せながら、何か夢を見ているようだった。…このまま、1人で良いのかな。…………寂しいんじゃ、無いのかな。

私はそっと階段を降りて、お邪魔します、と小さく呟いてから、リビングとキッチンへ向かった。

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