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口の中に入ってきた土をペッと吐き出して辺りを見渡す。普通の森なら、ただ歩くだけで着くはずだ。それを、個性使用可。魔獣の森というネーミング。
私は、手首にはめていたヘアゴムで髪を束ねた。
轟「檻守、大丈夫か」
『へーき。それより前な』
ここは雄英。ただ、森を抜けろなんて試練を置くはずがない。身をもって知っている。
目の前に現れた魔獣は、口田さんの個性を使っても言う事を聞かない。動く度に、身体の端々から土くれがポロポロとこぼれた。
これも、ピクシーボブの個性ってわけね。
私は、個性を使って目の前に鎮座する魔獣目掛けて檻を落下させた。
緑谷くん、爆豪、飯田くん、焦凍くんも即座に、魔獣を倒す判断をして前に進む。
この魔獣が大量に襲ってくるとして、私の個性は三時間キャパを超えずにいられるだろうか。
会敵した時に、逃げるのは楽かもしれないが後方に負担が増えてしまう。できる限り、ぶっ倒して戦闘向けじゃない個性の子達への負担を減らさなければ。
炎天下。個性を使えば使うほど上がっていく体温。気付けば、流れてくる鼻血。
『あっついんやけど!!!』
苛立ちを魔獣にぶつけ、どんどん前に進んでいく。冷静になると、途端に動けなくなることを知っているのだ。
『邪魔やねんほんま!!!』
緑「檻守さん！ ペース上げすぎだよ！ 鼻血が……」
『ごめん！ 冷静なったら動けんなるの！ 暴れさせて！』
私は、できるだけ最短距離を進めるように真っ直ぐ走る。魔獣を倒しながらマンダレイが示した方向へぐんぐん進んでいった。
轟「あいつ、はえぇな」
爆「ハイになってやがんな、クソが!!!」
緑「僕達も前に出ないと……！」
私と並走しているのは、個性によって速度で優位に立てる飯田くんだった。地面で障害物を避けながら走る飯田くんは、きっと私のペースに合わせてくれている。もう、みんな必死だ。
ネクタイ暑い。外しちゃおうかな。
首までボタン締めんのも、暑い。全部、熱いわ。
ピ「やーっと来たにゃん」
私達が、指定された施設に着いたのは12時半ではなく日が沈みかける夕方。
私は、制服の裾で鼻血を乱暴に拭った。
ピ「とりあえず、お昼は抜くまでもなかったねえ」
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
